ドコモの新料金プランは「親に言いにくい」 その理由は?:5分で知るモバイルデータ通信活用術(2/2 ページ)
NTTドコモが新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を発表。この新プランに移行したらどうなるか試してみた所、家族世帯では「親に言いにくい」ことが発生する可能性が……。
新料金プランへの移行を阻む“壁”
シミュレーション上は月額料金が下がることが分かった新プランへの移行。しかし、筆者の家庭では「すぐに新プランへ行くぞ!」とは行きません。
理由は大きく2つあります。
1つは、代表回線と子回線Aに端末購入サポートが適用されていること。端末購入サポートを適用した回線では、その終了前に新プランに移行すると変更すると解除料(違約金)が発生してしまうのです。
解除料は割引額の半額。筆者の場合、代表回線では2万3400円、子回線Aでは3万2100円の解除料がかかります。適用終了が2020年3月末なので、少なくとも4月までは新プランに行けないのです……。
厳密には終了を待たずとも移行はできますが、先述の解除料を払わないといけないので、安くするつもりが高く付くという本末転倒な結果になってしまいます……。
もう1つが、新プランでは子回線利用者の負担額が増える可能性があることです。
筆者の場合、子回線Bと子回線Cは同居していない親が契約しています。新プランへの移行を2020年4月にすると仮定すると、新プランの注意事項などを説明する時間的余裕は十分に。恐らくですが、注意事項“自体”は理解してもらえると思います。
問題はそこではありません。新プランへの移行によって、親(子回線利用者)の金銭的負担が増える可能性があるのです。
現在、ウルトラシェアパック50の月額料金は全額筆者が負担しています。「シェアパック分割請求オプション」を使えば回線数で料金を等分することで子回線に一部負担してもらうこともできますが、シェアグループを組んだ当時はこの仕組みがなく、親に「データ通信料金を一部負担してね」と言うわけにも行かず、そのままにしていました。
しかし、この仕組みのない新プランではそうは行きません。筆者の家族の場合、支払い総額は減り、代表回線の負担も減る一方、親の出費は増えてしまうのです。
代表回線契約者がシェアパックの料金を全額負担している場合は、子回線の契約者に新プランへの移行で負担が増えることを承知してもらわないといけないことは念頭に置かないといけません。
「親(子回線契約者)を説得しないといけない」……と言うと、やや大げさかもしれませんが、「ケータイ代が4割下がる」という一点に世間の期待が集中してしまったことを踏まえると、新料金プランへの移行に伴う説明は、やはり少し骨が折れそうです。
関連記事
- ドコモが2〜4割引きの新料金「ギガホ」「ギガライト」発表 6月1日スタート
NTTドコモが、新料金プランを2種類発表。月額6980円で月間30GBの高速通信に対応する「ギガホ」と、月額2980円から利用できる4段階定額「ギガライト」の2本立てで、両者ともに「音声通話」「ISP」「データ通信」をパッケージとしている。 - ドコモ新料金プランはどれだけ安い? 現行プランと徹底比較
NTTドコモの新料金プラン「ギガホ」と「ギガライト」が2019年6月1日から提供される。同社は現行プランよりも2〜4割安くなると説明するが、本当にそれだけ安くなるのか?「月々サポート」や「docomo with」の割引を含めると、どちらがお得なのか? - ドコモ吉澤社長を悩ます、新料金プランの“誤解”
NTTドコモの新料金プラン「ギガホ」と「ギガライト」について、吉澤和弘社長は誤解しているユーザーがいることを明かした。「ファミリー割引」に加入していれば毎月500〜1000円割引となるが、そもそもファミリー割引に加入していないと勘違いする人が多いという。 - 「意地悪な条件は付けていない」 NTTドコモに聞く、新料金プランの疑問点
ドコモは6月1日に導入する新料金プラン「ギガホ」「ギガライト」を発表した。シンプル化と同時に、料金水準を最大で4割値下げし、競争力を強化するのがプラン改定の狙いだ。一方で値下げが実感できないという声もある。ドコモ担当者に疑問をぶつけた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.