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5Gの“頂点”を極める――「arrows 5G」から富士通コネクテッドテクノロジーズが描く未来(1/3 ページ)

富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)が、同社としては5年ぶりのハイエンドスマートフォン「arrows 5G」を世に送り出した。同社の5G戦略にとって、非常に重要な機種である。

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 富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)製スマートフォン「arrows 5G F-51A」が、7月30日にNTTドコモから発売された。同社としては、「arrows NX F-01K」から約3年ぶりのフラグシップモデル、そして「ARROWS NX F-04G」から約5年ぶりのハイスペックモデルとなる。

 8月7日、FCNTがarrows 5Gについて報道関係者に説明するイベントを開催した。arrows 5Gは、どのような背景をもって生まれてきたスマホなのだろうか。

F-51A
arrows 5G F-51A
高田克美社長
富士通コネクテッドテクノロジーズの高田克美社長(説明会動画より、以下同)

5G時代の「新しいつながり」への入り口

 FCNTは、「Creating New “Connects” 未だかつてない『つながり』を創造する」という企業メッセージを掲げている。このメッセージは、同社が5G(第5世代移動通信システム)を通して目指す世界のビジョンでもある。

 「5G」という言葉自体は市民権を得てきた。FCNTの高田克美社長が「5Gはこれまでのネットワークの進化(世代交代)よりも、人々の想像を超える新たな価値をもたらす」と語る通り、規格が目指す姿を“完全”に果たすことができれば、5G通信が社会にもたらすインパクトは大きくなり得る。

 コミュニケーション面では、「高速大容量」と「低遅延」を生かしてリアルさや臨場感が増し、描画などの処理の大部分をサーバ側で行う「クラウドゲーム」も実用的にプレイできるとされている。

 産業の面では、公共インフラの監視や「スマートファクトリー」(IoT技術を活用した工場)の構築の面で注目が集まっており、特に閉域5Gネットワークである「ローカル5G」に対する期待は大きい(参考連載)。

 しかし、商用サービスが始まって4カ月と半分程度の現時点において、「5Gで何ができるのか?」というイメージは想起しづらい面もある。

 そんな中で登場したarrows 5Gは、FCNTが用意した5Gワールドへの“入り口”を見せるための商品だ。現時点では対応機種の少ないミリ波(mmWave)への対応も、現時点における5Gのメリットを最大限享受するための取り組みといえる。

 一方、同社自身にとっても、arrows 5Gは5Gへの取り組みを本格化させるための“鍵”となる。arrows 5Gの開発で得られた知見を、ローカル5GやIoT分野にも生かす方針だ。

コンシューマー分野
5Gはコンシューマー分野はもちろん……
産業分野
産業分野にも革新をもたらすという
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