有料動画配信サービスの利用率は28%、最多利用は「プライム・ビデオ」
ICT総研は、8月17日に「2021年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査」の結果を発表。定額制動画配信サービスの利用率は28%で、利用するサービストップは「プライム・ビデオ」となった。
ICT総研は、8月17日に「2021年 有料動画配信サービス利用動向に関する調査」の結果を発表した。本調査は動画配信サービス運営会社や関連企業への取材結果、インターネットユーザー4407人へのWebアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析したもので、アンケート実施日は5月28日〜6月6日。
有料動画配信サービス利用者は2016年末(12月末)時点で1160万人、うち定額制サービスの利用者数は約4分の3の890万人。2018年末には1750万人の利用者のうち定額制サービス利用者は約5分の4以上の1480万人へ急増し、2020年末には2330万人に。2023年には1本あたり数百円程度で視聴できるペイパービュー(PPV)方式の利用者と合わせ、有料動画配信サービス利用者は3970万人まで拡大すると予測している。
Webアンケート調査の結果では、動画配信や無料サービスのみを利用するユーザーは55%、定額制サービスを利用するユーザーは28%、PPVサービスを利用するユーザーは3%、動画サービスを全く利用しない人は14%となった。2019年2月に実施したアンケート調査では定額制サービスの利用者は17%で、着実に利用者が増えていることがうかがえる。
主に利用する動画サービス名を聞いたところ、70%がAmazonの「プライム・ビデオ」と回答。多様なサービスが含まれ、コストパフォーマンスの高さから利用者が拡大したと推測できる。次いで「Netflix」が28%、「Hulu」が19%、「GYAO!」が11%、「U-NEXT」が10%、「dTV」が9%と続く。
利用する定額制サービスの満足度を4段階評価で確認した結果、「dアニメストア」が86.3ポイントでトップ。86.1ポイントで2位となったのは「WOWOWオンデマンド」、「Netflix」は84.6ポイントとなった。
動画サービス利用者の55%がPC上で動画サービスを利用し、2019年の61%から6%低下。一方、スマートフォンで動画サービスを利用する割合は68%と調査開始以降伸び続けてPCを上回った。タブレットの利用率は2019年時点での調査から1%下がり26%、テレビの利用率は23%と低いが2019年から7%増加し、大画面で楽しむ利用形態も徐々に進んでいる。
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