BALMUDA Phone、当初は4Gで発売する予定だった:ふぉーんなハナシ
バルミューダ初のスマートフォン「BALMUDA Phone」は、5Gに対応しているが、実は当初、4Gスマホとして発売する予定だったという。ソフトバンクの常務執行役員、菅野圭吾氏の提案がきっかけだった。設計変更を余儀なくされ、発売時期が2021年春から秋に延びた。
バルミューダ初のスマートフォン「BALMUDA Phone」は、5Gに対応しているが、実は当初、4Gスマホとして発売する予定だったという。11月16日の発表会でバルミューダの寺尾玄社長が明かした。
BALMUDA Phoneが5Gに対応したのは、寺尾氏が「キーマン」という、ソフトバンクの常務執行役員、菅野圭吾氏の提案がきっかけだったという。ソフトバンクはBALMUDA Phoneを独占販売するキャリアで、開発にも携わっている。
ソフトバンクは2021年、縦型の折りたたみスマートフォン「razr 5G」、ライカ初のスマートフォン「Leitz Phone 1」といった他社にはない端末を発売。BALMUDA Phoneの投入も、その一環といえる。菅野氏は寺尾氏のチャレンジ精神に心を打たれ、「少しでもユーザーに応えられるものを一緒に作っていきたい」と思ったという。寺尾氏はソフトバンクについて、「フランクで前向きな姿勢。(菅野氏は)たまにバルミューダ負けているんじゃないかというぐらい、ポジティブな発言をする。想像はしていたけど、先進的でチャレンジング」と評する。
そんな中で菅野氏に「助けられたことがある」というのが5Gへの対応だ。BALMUDA Phoneは4Gで2021年春に発売する予定で開発が進んでいたが、2020年秋に菅野氏から「絶対に5Gにしてください、そこは譲れません」という強い要望があったという。そのため、設計変更を余儀なくされ、発売時期も2021年秋にずれ込んだ。
「4.5型から5.5型まで、0.1型刻みでさまざまなデザインを検討したが、一番優れているのが4.8型だと感じた」と寺尾氏が言う通り、BALMUDA Phoneのディスプレイサイズは当初、4.8型に決まっていた。しかし5G対応となると部品が収まらず、やむなく4.9型に変更したという。「各所のアールやカーブも調整し、中のレイアウトも変更した。3カ月はゆうに掛かった」と寺尾氏は振り返る。
ソフトバンクが2021年以降に発売したスマートフォンは、全て5Gに対応している。5Gスマホが標準的になっている中で、4Gスマホとして発売する選択肢はなかったのだろう。「われわれも計画上、春の発売を予定していたが、とことんやらない納得いかなかった。今年(2021年)中に何とかと言っていたので、ギリギリで間に合った」(菅野氏)
関連記事
- 「BALMUDA Phone」発表 4.9型ディスプレイ搭載で“直線のない”小型スマホ
バルミューダが11月16日、オリジナルスマートフォン「BALMUDA Phone」を発表した。4.9型のフルHDディスプレイを搭載した小型サイズと、直線のない丸みを帯びたボディーを特徴としている。カラーはブラックとホワイトの2色。 - 高い? スペックはミッドレンジなのに「BALMUDA Phone」が10万円超えの理由
バルミューダ初のスマートフォン「BALMUDA Phone」は、10万円を超える価格でも話題を集めている。同じスペックのスマートフォンは、他社から3万円〜4万円台で販売されている。BALMUDA Phoneはなぜフラグシップモデル並みの価格なのか。 - BALMUDA Phone、ソフトバンクの価格は約14.3万円
BALMUDA Phoneは、国内キャリアではソフトバンクが独占販売する。11月17日から予約を受け付け、11月26日に発売する。価格は14万3280円だが、「新トクするサポート」の対象。 - 「iPhoneがあまりにもスタンダードになりすぎた」 寺尾社長が語る「BALMUDA Phone」の勝機
「BALMUDA Phone」でスマートフォン市場に参入したバルミューダ。日本ではiPhoneの人気が高く、半数近くのシェアを持つが、それでもバルミューダの寺尾玄社長は「チャンスがあると感じている」と自信を見せる。 - 「Leitz Phone 1」誕生の背景は? ライカとソフトバンクの思い
ライカ初のスマートフォン「Leitz Phone 1(ライツフォン ワン)」が7月以降、ソフトバンクから登場する。2019年7月にソフトバンクからライカにコンタクトを取り、開発がスタート。ライカは2016年頃からスマホカメラに注目しており、両者の思いが一致した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.