「UQ mobile」「povo2.0」に変えるとauのサービスや割引はどうなる? 注意点まとめ(3/3 ページ)
auユーザーが通信料金を抑えたいなら、サブブランドの「UQ mobile」か、オンライン専用ブランド「povo」に乗り換えることが選択肢に挙がります。auからpovo2.0やUQ mobileに変更すると、何が変わるのでしょうか。割引サービスの変更点や、必要な手続きなどを解説します。
au PAY、auかんたん決済、Pontaポイント
UQ mobileでは、auで利用していたau PAY、auかんたん決済、Pontaポイントは引き継ぎ可能です。ただし、auでは携帯電話の利用料金支払いに応じて1000円(税別)ごとに10ポイントのPontaポイントがたまりますが、携帯電話の利用料金の支払いによるポイント付与はありません。
povo2.0でもauPAYとPontaポイントは引き継げますが、携帯電話の利用料金の支払いによるポイント付与はありません。
auかんたん決済はau PAYカード支払い、au PAY残高支払い、WebMoney支払い、クレジットカード支払いに対応します。ただし、auかんたん決済のうち携帯料金との合算支払いとApple IDやGoogleアカウントでの支払いの2つはpovo2.0では対応していません。
切り替え後は日割り請求?
auからUQ mobileへの乗り換え(番号移行)の際、UQ mobileの基本料金は日割りです。auの基本料金はいったん満額請求されますが、乗り換え(番号移行)翌月以降にUQ mobileの利用料金から、「auを契約していなかった日数分の料金」が割り引かれます(オプションについては各オプションに準じます)。
povo2.0の場合もauの基本料金は日割りになります(オプションについては各オプションに準じます)。povo2.0の通話トッピングの料金は、当面の間は日割りになります。
SIMロック解除は必要?
UQ mobileの場合はスマホの発売時期によってSIMロック解除が必要か不要か分かれます。2017年7月以前のVoLTE対応製品ではSIMロック解除が必要で2017年8月以降の製品ではSIMロック解除が不要です。例えば、iPhoneを例にとるとiPhone 6sからiPhone 7まではSIMロック解除が必要で、iPhone 8以降はSIMロック解除不要です。auからpovo2.0へ乗り換える場合は、SIMロック解除は不要です。
MNP手続きの有無
UQ mobileとpovo2.0ともにauから乗り換える際はMNPの手続き(MNP予約番号の発行)は不要です。というよりも、auからpovo2.0に乗り換える場合はMNP予約番号の発行はしてはいけません。MNP予約番号の発行をしてしまうと、povo2.0への変更の手続きの途中でエラーが出てしまい、申し込みができないからです。そうなると、auコールセンターにて、MNP予約番号の取り消しをしてからでないと、povo2.0の手続きを先に進めることはできません。
SIMカードの変更・切り替え日数について
UQ mobile(Web契約)とpovo2.0ともに、物理SIMで契約する場合はSIMカードの種類を変えるため、数日かかります。eSIMであれば、SIMの到着を待たずに申し込み当日に切り替えが完了します。しかし、au、UQ mobile、povo2.0のシステムメンテナンス中の際はオンライン上でのeSIM発行ができないケースもあります。
メールアドレス
これまで、UQ mobileとpovo2.0に乗り換えた場合はauのメールアドレスは使えなくなりましたが、12月20日から提供している「auメール持ち運び」サービスを利用すると、「ezweb.ne.jp」「au.com」ドメインのメールアドレスを引き続き利用できます。ただし、au携帯電話サービスからブランド変更をした翌日から31日以内に持ち運びサービスに申し込む必要があります。
アフターサポート
UQ mobileはpovo2.0に比べると月額料金は割高ですが、UQスポット、auStyleなどの実店舗でのアフターサービスを受けることができます。一方、povo2.0はオンライン専用プランであることをご存じの方は多いと思いますが、現在はオペレーターによるチャット窓口も一時的に閉鎖され、代わりに「お問い合わせフォーム」が開設されました(2021年12月時点)。
まとめ:UQ mobileとpovo2.0はどんな人にオススメ?
UQ mobileが合っていると思われる方は、「実店舗でのサポートが欲しい」「シンプルなプランが良い」「既にauひかりなどをひいている」「WiMAX +5Gルーターを持っている」これらに該当する方です。
povo2.0に比べると、UQ mobileの月額料金は高めですが「自宅セット割」といった割引もありますし、povo2.0に比べると料金体系はシンプルで実店舗でのサポートが受けられることがUQ mobileの強みです。
一方、povo2.0が合っている方は「基本料金0円で維持したい」「プランやデータ量を管理したい」「自分で調べることが得意」「#ギガ活を楽しみたい」これらに該当する方です。
月によって利用するデータ量にバラ付きがある、考えてデータ量を使いたい、という方にはpovo2.0はとことん合う携帯プランとなるでしょう。分からないことがあったら自力で調べる機会が多くなるかもしれませんが、それが苦にならない方であれば、povo2.0はオススメです。
著者プロフィール
吉田裕紀
長野県出身。2009年「株式会社ディ・ポップス」に入社。NTTドコモ、au、ソフトバンクなどさまざまな通信キャリアを取り扱う携帯ショップ「TOP1」やワイモバイルショップにて11年間携帯電話の販売に従事。
現在はコンテンツマーケティング部署に所属。現場の経験を生かし、「携帯電話料金プランについて分かりやすい記事を書き、分かりやすく情報を発信する」をモットーに、日々売り場からの声や、最新の携帯電話に関する情報を収集し、記事の執筆にあたっている。
- スマホの料金プランに関する情報を随時更新→D-POPS スマホブログ
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