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2万円台の「AQUOS wish」と「arrows We」、どちらを選ぶ? スペックから使い勝手までを比較(4/4 ページ)

スマートフォンの基本性能は年々向上し、いまや税込み1〜3万円台のエントリーモデルでも、普段使いに不便を感じない機能とスペックを備えている。コスパを重視する人から注目を集めている「AQUOS wish」と「arrows We」の違いを、au版で比べてみた。

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独自機能は本当に役立つかどうかを見極める必要あり

 AQUOS wish、arrows Weともに、メーカーが独自に搭載する便利機能が豊富だ。しかし、両モデルの購入を検討している人は、シンプルな操作性を求めて、使いこなしに迷うような多くの機能は求めていないように思う。その上で、両モデルの独自機能の役立ち度を比べてみた。もちろん、あくまでも筆者の個人的な意見なので、参考程度に捉えてほしい。

 AQUOS wishの独自機能で最も便利そうなのが「Payトリガー」。指紋センサーの長押しで決済アプリを起動できる機能で、au版モデルでは「au PAY」が初期設定されている。

AQUOS wish
AQUOS wishの便利機能は「AQUOSトリック」にまとめられている。ほとんどは、AQUOS RシリーズやAQUOS senseシリーズと共通する機能だ
AQUOS wish
「Payトリガー」には、自分がよく使う決済アプリを設定できる

 初期設定時だけに使う機能だが「かんたんデータ移行」も便利だ。AQUOS wishに同梱の「クイックスイッチアダプター」を取り付けて、今まで使っていた端末とケーブル接続すると、スピーディーにデータを移せる機能。iPhoneから写真や電話帳のデータを移すこともできる。

AQUOS wish
付属の「クイックスイッチアダプター」を取り付けて、USBケーブル接続でデータを移せる

 他にも、WebやSNSなど縦に長い画面を閲覧する場合のタッチ操作を減らせる「スクロールオート」や、簡単にスクリーンショットが撮れる「Clip Now」といった機能もあるが、誰にでも役立つわけではなく、arrows Weに対する優位性になるとは感じられない。

AQUOS wish
ユーザーに必要と思われる情報を画面表示や音声で知らせてくれる「エモパー」も搭載。ただし、不要な人には、ただバッテリーの減りを早めるだけで、宝の持ち腐れとなってしまう恐れもある

 arrows Weの独自機能の中では、「プライバシーモード」が気に入った。指定したアプリや通知などを非表示にできる、かつて富士通製のフィーチャーフォンで人気を博した機能で、指定したアプリや通知などを非表示にできる。また、ロック画面から素早く起動できる「FASTメモ」、決済アプリとポイントカードアプリを素早く起動できる「FASTウォレット」も簡単に使いこなせるので、多くの人に役立ちそうだ。

AQUOS wish
arrows Weの便利機能は「arrowsオススメ機能」から必要なものを選んで使える
AQUOS wish
あらかじめ設定した指紋でロックを解除することで、プライバシーモードのオン・オフができる
AQUOS wish
ロック画面から素早くテキスト、写真、音声のメモを起動できる「FASTメモ」

 なお、どちらの機種にもシニア向けのホームアプリが用意されているが、arrows Weには「かんたん電話」アプリや「迷惑電話対策」機能などもあり、らくらくスマートフォンに近い使い勝手にすることも可能。また、子どもに使わせる場合に便利な「ジュニアモード」も備えている。

AQUOS wish
AQUOS wish(左)は「かんたんホーム」、arrows We(右)は「シンプルモード」に切り替えられる
AQUOS wish
シニア向け機能はarrows Weの方が充実している
AQUOS wish
arrows Weはジュニアモードを搭載し、子どもに使わせる端末としてもおすすめ

AQUOS wishはミニマリスト向け、arrows Weはライトユーザー向け

 両モデルはスペックが近いこともあり、性能にはさほどの差は感じられなかった。しかし、使用感はかなり異なった。AQUOS wishは、スマホの操作に不慣れなシニアやライトユーザーをターゲットにしているわけではなく、ポジティブにシンプルさを重視する人に向けた端末という印象。ディスプレイやカメラの性能は、ミドレンジのAQUOS senseに劣るが、使用感はさほど変わらない。

 arrows Weは、幅広いユーザーが使いやすいように設計された印象。初めて使う機能のガイドなどが分かりやすく、デジタルリテラシーが低めの人でも安心して使えそうだ。高齢の親や子どもに使わせるスマホとしても格好の選択肢になるだろう。

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