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インタビュー

「iPhoneは異常な状態が続いている」が、中古スマホが“過去最高”に好調の理由(2/3 ページ)

総務省がアクション・プランで後押ししたこともあり、スマートフォンの中古市場が右肩上がりで成長している。ニューズドテック(旧携帯市場)もその1社で、2021年12月に中古スマートフォンの販売台数で過去最高を記録した。一方でiPhoneは異常な状態が続いているという。

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キャリアの中古端末扱いの影響は小さい

―― この流れで、MNOの各種施策の影響を伺えればと思います。KDDIに続いてソフトバンクも認定中古のiPhoneを取り扱い始めましたが、この影響は何かありましたか。

粟津氏 そこまではありません。扱っていると言っても4、5機種なので、そこまでカニバリ(食い合い)は起きていません。キャリアも認定中古という立ち位置で、扱っているものは中古とあまり変わりありません。ネットワーク利用制限がないという違いはありますが、それぐらいで、逆にどんな端末が来るのか分からないという問題もあります。値段も中古業界の方が少し安いですからね。

中古スマホ
ソフトバンクは2022年1月に、認定中古iPhoneの取り扱いを開始した

―― 各社が実施している残価設定型のアップグレードプログラムで、買い取りが少なくなったというようなことはありましたでしょうか。

粟津氏 現時点で、思い切り数が減ったという印象はありません。客層が違うのかもしれませんね。中古店に売る人と、キャリアにべったりの人では客層が違っていて、そこまでの影響がないのかもしれません。

AndroidよりiPhoneが人気の理由は?

―― 御社ではAndroidの比率が高いというお話でしたが、一般論としてiPhoneに人気が集中するのには、何か理由があるのでしょうか。

粟津氏 他の事業者はiPhoneが主力で、主力が売れるためAndroidはサブ扱いになっています。そこまでAndroidが前面に出ていないことも多いと思います。また、ほとんどの業者は最終的に海外に持っていく関係もあると思います。(日本向けにカスタマイズされた)Androidは海外で値段がつきづらいこともあり、積極的に仕入れをしていないという側面もあります。

―― 周波数が日本独自にカスタマイズされているという点の影響もありそうですが、いかがですか。

粟津氏 おっしゃる通りです。商品ページに対応バンドを記載している事業者もいますが、今後はよりしっかり説明していかなければトラブルにつながると思います。

―― リユースモバイル・ジャパンとして、認証制度に項目が加わる可能性はありますか。

粟津氏 消費者トラブルが増えてくれば、可能性はあります。後は(周波数だけでなく)対応SIM(の問題)ですね。

SIMロック原則禁止や3G停波の影響は?

―― 先ほど、21年の振り返りでSIMロックの原則禁止を挙げられていました。ここについて、もう少し詳しくお話を伺えればと思うのですが、SIMロック解除自体は以前からあった中で、何が一番の差になっているのでしょうか。

粟津氏 新しめの端末では、(買い取る際に)SIMロックが解除されている端末が増えています。そこが、今までとは全然違うところですね。今は中古端末でもSIMロック解除ができるため、(SIMロックがかかった端末を購入した場合)自社で解除していましたが、最初からだとその工数を減らすことができます。その分、買い取り価格を上げられるなどの影響があります。

―― 3月にはKDDIが3Gを停波しますが、Android搭載のフィーチャーフォンが売れるなど、何か影響はありますか。

粟津氏 買い取りが増えると思います。停波してしまった端末も、一応は買い取っているからです。実は古い端末の方がレアメタルが入っていますからね。一説によると、08年のガラケー(フィーチャーフォン)が一番多いと言われています。

―― なるほど。販売するのではなく、資源回収の意味合いでということですね。4G対応でAndroidがベースのフィーチャーフォンはいかがですか。

粟津氏 法人の方がそちらに変えるケースがあり、大量に出ます。やはり、あの形状の方が電話はしやすいですからね。

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