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KDDIが低軌道衛星「Starlink」を活用した携帯電話基地局の運用を開始 初号機は静岡県の「初島」に設置:新海誠監督からのメッセージも(3/3 ページ)
KDDIが、米SpaceXの低軌道衛星通信サービス「SpaceX」を活用したau携帯電話の基地局を開設した。静岡県熱海市に属する「初島」に設置された“1台目”の様子を見に行ってきたので、簡単にレポートする。
広域なら「携帯電話基地局」、局所的なら「Wi-Fiスポット」を展開
今回、Starlinkをバックホール回線とする携帯電話基地局が初めて開設されたが、KDDIはニーズによっては法人向けのWi-Fi(無線LAN)アクセスポイント「Starlink for ビジネス(Starlink Business)」を勧める方針だ。
具体的には、離島や山間部の住民の生活インフラ、あるいは観光目的で広い範囲で通話やデータ通信を行うニーズがあるケースでは携帯電話基地局として整備する一方で、工事事務所や寄宿舎といった超局所的にデータ通信のニーズがある場所ではStarlink for ビジネスを勧める方向で考えているという。
なお、Starlinkには船舶に搭載できるオプション(Starlink Maritime)も用意されている。日本でも提供する方向で検討されているが、時期は未定となっている。
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