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へき地の基地局における通信品質を改善 KDDIがauネットワークに衛星ブロードバンド「Starlink」を採用

KDDIが、米SpaceXが提供する衛星ブロードバンドサービス「Starlink」をau基地局のバックホール回線の1つとして採用する。山間部や島しょ部など、光ファイバーの敷設が難しい場所に設置された基地局において、通信品質の向上が期待される。

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 KDDIは9月13日、米Space Exploration Technologies(SpaceX)との間で、SpaceXが提供する衛星ブロードバンド通信サービス「Starlink」をauネットワークのバックホール回線(※)として利用する契約を締結したことを発表した。今後、山間部や島しょ地域を中心に全国1200カ所の基地局で採用される予定だ。

(※)基地局と交換局を接続するための通信回線。5G/LTE基地局との通信には通常、光ファイバー回線を使うことが多い

SpaceX
KDDIがau基地局のバックホール回線としてStarlinkを採用する
イメージ
山間部や島しょ地域にある、衛星バックホール回線を使う基地局の他、災害時における基地局の応急復旧にも利用するという

Starlinkとは?

 Starlinkは、高度約550kmの低軌道上の通信用人工衛星を用いることで、従来の衛星通信サービスよりも遅延(レイテンシー)を抑制しつつ、実効通信速度を引き上げたことが特徴だ。SpaceXの説明によると、遅延は20ミリ秒〜40ミリ秒の範囲内、通信速度は50Mbps〜150Mbpsを期待できるという。

 Starlinkを利用することで、山間部や島しょ部など光ファイバーの敷設が難しい場所に設置されたau基地局において、au基地局における遅延軽減や実効通信速度の改善が図られる。災害発生時のエリアの応急復旧にも、Starlinkを活用するという。

Starlink
Starlink自体は、カバーエリアごとにユーザーを絞り込んで申し込みを受け付けている
遅延少ない
従来の衛星ブロードバンド通信サービスと比べると低軌道(=地球の近く)にあるため、通信の遅延を抑制できる。SpaceXによると遅延は20ミリ秒〜40ミリ秒の範囲内とのことなので、シビアなコンディションでなければWeb会議やゲーミングも十分にこなせる

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