ThinkPadがついにスマホになった!「ThinkPhone by Motorola」の外観をチェック:山根康宏の海外モバイル探訪記
「ThinkPad」ブランド誕生30周年を記念した派生製品として、CES2023で「ThinkPhone」を発表したレノボ。ThinkPhoneの正式名称は「ThinkPhone by Motorola」。スマートフォン事業は傘下のモトローラ主体で展開しているため、「by Lenovo」とは名付けなかったのでしょう。
2022年はレノボ(旧IBM)のノートPC「ThinkPad」ブランド誕生30周年でした。筆者も長年ThinkPadを使い続けてきましたが、質実剛健なだけではなく機能美あふれるデザインや自分で修理できてしまうユーザーフレンドリーな設計、そして時には変わったギミックのモデルを出すなど、ノートPCの世界で独特の価値観を持った製品です。
その30周年記念の派生製品として、レノボは2023年1月にラスベガスで開催されたCES2023で「ThinkPhone」を発表しました。ThinkPadを使い続けている人なら欲しくなってしまう「ThinkPadなスマホ」です。
ThinkPhoneの正式名称は「ThinkPhone by Motorola」。レノボは現在スマートフォンをほとんど展開しておらず、目立った製品はゲーミングPCブランド「Legion」の名前を付けた「Lenovo Legion」のみ。スマートフォン事業は傘下のモトローラ主体で展開しているため、「by Lenovo」とは名付けなかったのでしょう。
ディスプレイは6.6型(1080×2400ピクセル)で144Hz駆動と高性能。プロセッサは1モデル前とはいえハイスペックなSnapdragon 8+ Gen 1を搭載します。インカメラはグローバルモデルが3200万画素、中国向けが1600万画素です。
側面は右側に電源キーとボリュームキーを配置。左側は何もないと思いきや、ThinkPadのトラックポイントをイメージさせる赤いキーを搭載。アプリ起動などに使えるプログラマブルキーとして動作します。側面は金属フレームの角をしっかり出した仕上げで、握ってみると信頼と安心感を味わえます。
そして背面はアラミド繊維仕上げ。右下には「ThinkPhone by motorola」のエンブレムも埋め込まれます。ThinkPadをスマートフォンにしたらこんなデザインになるのだろうな、という想像をそのまま製品にしてくれています。なお、フレームはアルミニウム(航空機グレード)でディスプレイはゴリラガラスのVictusでカバー。IP68の防水・防塵(じん)、MIL-STD-810Hに準拠しており、1.25mの高さから落としても大丈夫とのこと。カメラはメイン(広角)が5000万画素、超広角が1300万画素、深度測定200万画素の3つ。メインカメラは8K30fpsの動画撮影にも対応します。
ロゴの部分を見てみたい方のために拡大してみました。モトローラも老舗の携帯電話メーカーであり、信頼性の高い製品を数多く出し続けてきました。ThinkPadライクな背面に「by motorola」のロゴはよく似合うと思います。
せっかくなので本体の上下部分も見てみます。上側はフラットで特に何もありませんが、よく見ると「Dolby Atmos」と表記されています。下部側はSIMスロットにUSB Type-C端子、スピーカーが見えます。
その他に特筆すべき点は、内蔵バッテリーが5000mAhで68Wの急速充電に対応していることで、急速充電器も付属しています。これだけの出力があれば満充電に要する時間は1時間以内のはず。そして68Wの出力はThinkPadシリーズの充電にも使えます。
ThinkPhoneは米国、欧州、中国、中東、オーストラリア、そしてアジアの一部地域で販売になります。ThinkPadユーザー、ThinkPadファンの多い日本にもぜひ投入してほしいとThinkPhoneを触りながら思いました。
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