カメラの「焦点距離」とは何の距離? 本当に16mmや24mmもあるの?:スマホで役立つカメラ用語解説(2/2 ページ)
近年ほとんどのスマホが2つ以上のカメラを搭載しており、焦点距離が明記されている。焦点距離の「mm」は単に長さを表しているが、それが大ざっぱに言ってレンズの中心と焦点の距離で、しかも古くからあるフィルムカメラで撮影する際の焦点距離に換算しているため、分かりにくいところもある。実際のデータなどと比べながら確認してみよう。
焦点距離よりも確実な単位はない?
でも、カメラを知らない人には「24mmってどこの長さなん?」と思っちゃうよね。それならセンサーサイズに左右されない確実な単位はないのか、と思うかもしれない。実はないことはない。
それが「画角」だ。図で示すとこんな感じ。広い角度が写れば広角だし、狭い角度しかうつらなければ望遠である。
今、「画角」というと違う意味で使われることも多いみたいだけど(フレーミングや構図という意味で書いている人をよく見る)、カメラの世界で画角といえば「写る範囲を示す対角線の角度」のことだ。
英語だと「Field of view」なので、「視野角」と訳されることもあるし、英語のまま「FOV」と書くこともあるけど、カメラ用語としては「画角」だ。
35mm判換算で24mmの場合、画角は84度。14mmだと画角は114度。70mmだと画角は34度となる。例えばGoogle Pixel 7の技術仕様ページを見ると、焦点距離ではなく画角で書いてある。広角カメラは「画角82度」、超広角カメラは「画角114度」だ。
画角82度は35mm判換算で24mm相当、画角114度は35mm判換算で14mm相当になるので、焦点距離で書くか画角で書くかの違いだけだ。
焦点距離の用語解説になっているかどうか、ややこしくなってきちゃったけど、まあ、24mmとか36mmとか50mmとかあったら、これは「35mm判換算」でリアルな数値とは違うけど、目安として使えばいいのだな、と思えばいいかと思う。
モデル:長谷川実沙
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