「Xiaomi 14 Pro」レビュー:ライカ監修のカメラがさらに進化、誰もが簡単に“写真作品”に昇華できる(4/4 ページ)
早くも第4弾となる「Xiaomi 14シリーズ」が登場した。今回は中国向けの上位モデルである「Xiaomi 14 Pro」を手にする機会を得たので、レビューする。Qualcommの最新プロセッサ「Snapdragon 8 Gen 3」を採用し、ISP性能やAI性能が向上したことでカメラ性能の向上にも大きく寄与している。
Xiaomi 14 Proは写真を撮るのがもっと楽しくなるスマホ
やはりグローバル展開するサムスン電子のGalaxy Sシリーズにぶつける端末なだけあって、Xiaomi 14 Proの完成度は非常に高い。今回はデザインも洗練されていることもあり、他社のプレミアムラインといわれるスマートフォンの中でも存在感を示している。
Xiaomi 14 ProのカメラはXiaomi 13 Proからさらに進化を遂げた。より最適化されたイメージセンサーと最新プロセッサの組み合わせによって、高度なHDR処理や光条の演出などを可能にしている。
そんなXiaomi 14 Proは絞り羽の存在やマクロ機能などからも「撮影体験が楽しいカメラスマホ」だと感じた。簡単かつキレイに撮れるカメラはもちろん、「簡単に作品に昇華できる」ところはまさにHuaweiやシャープがライカとコラボしてたどり着いたところ。
加えて、テレマクロ性能を重視した望遠カメラはもちろん、可変絞りの存在は他社のスマートフォンではあまり見ない。単純に性能だけを突き詰めるのではなく、日常利用に即した使い勝手を向上させたことは評価できる。
Xiaomiのスマートフォンはソフトウェア処理が他社に比べて弱いと指摘されていたが、ライカが監修することで、高いクオリティーでの写真に仕上がっている。2023年春に発売のXiaomi 13シリーズはグローバル展開され、中国のみならず世界中でXiaomiのスマートフォンがカメラ性能に長けていることを証明できた。
ハードウェアに関しても、今回は可変絞りという独自性を持ち合わせており、他社の同じセグメントの機種とも差別化が図られている。「ライカコラボの高いカメラ性能を持つスマホ」として認知も広まりつつあり、市場の評価も変わり始めている。
それでいて、価格は非常にお手頃だ。Galaxy S23が799米ドル(12万円前後)、上位モデルのS23+が999米ドル(15万円前後)だが、中国向けのXiaomi 14は3999元(8万1000円)から、Xiaomi 14 Proが4999元(約10万2500円)からに価格を抑えている点は好感が持てる。
これからのXiaomiのスマートフォンの展開にもますます目が離せなくなった。特にXiaomi 14 Proは従来のテレマクロ撮影に加え、可変絞りの織り成す新しい体験に驚かされた。
今回のXiaomi 14シリーズは例年通りであればグローバル展開も行う。Xiaomiがライカのブランドを引っ提げての世界展開は3世代目となり、同社のスマートフォンが「カメラ性能が高い」とさらに印象付けられるはずだ。
Xiaomi 14 Proはライカとコラボした同社のスマートフォンでは4作目ということで、しっかりと作り込まれている。テレマクロや絞り羽機構がHuaweiに続いて採用されるなど、カメラスマホとしてトレンドリーダーの一角となりつつあると感じる。
Xiaomiのスマートフォンは足掛け2年近いライカとのコラボレーションにより、画像処理のノウハウが少なからず蓄積されているはずだ。ライカのパートナーシップによって蓄積されたノウハウは廉価帯の機種にも生き始めてきており、同社のスマホ展開にも影響を与えている。世界シェア3位となったXiaomiが出してくる「安い」だけではないプレミアムな製品群をはじめ、今後の機種にも目が離せない。
著者プロフィール
佐藤颯
生まれはギリギリ平成ひと桁のスマホ世代。3度のメシよりスマホが好き。
スマートフォンやイヤフォンを中心としたコラムや記事を執筆。 個人サイト「はやぽんログ!」では、スマホやイヤフォンのレビュー、取材の現地レポート、各種コラムなどを発信中。
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