大きく変わった「Xperia 1 VI」のカメラを試す 全面刷新のカメラアプリや光学7倍ズームの新望遠レンズはどう?:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(2/4 ページ)
ソニーのフラグシップ機「Xperia 1」シリーズの6代目が誕生する。「Xperia 1 VI」である。今回、カメラ機能を一足早く試せたので、サクッとチェックしていこう
フルリニューアルした新カメラアプリの使い勝手は?
Xperia 1 VIを触って最初に「あれ?」と思ったのはカメラアプリがガラッと変わったこと。
歴代の「Xperia 1シリーズ」のカメラアプリは、ちょこちょこと変遷してきた。
「Xperia 1 II」では標準的な「カメラアプリ」と、「Photography Pro(Photo Pro)」というデジタル一眼風カメラアプリの2つが用意された。次の「Xperia 1 III」では2つのアプリが統合された。具体的にはPhoto Proに「BASICモード」が追加されて、そちらがシンプルな標準カメラアプリの役割を果たすようになったのだ。
BASICモードには「自撮り」はもちろん「背景ボケ機能」や「ナイトモード」などが搭載された一方で、逆にPhoto Proモードではそういう「スマホならではのコンピュテーショナルな撮影機能はない」という構成だったのである。
この構成で「Xperia 1 V」まで来たのだが、この度、またカメラアプリがフルモデルチェンジしたのである。
簡単にいえば……より多くの人がなじんでいるデザインになった。
撮影モードは「プロ/ぼけ/写真/動画/スロー/その他」と分けられ、左右のスワイプで切り替える方式。そして一番左にある「プロ」がPhoto Proに相当すると思えばいい。
もっともベーシックな「写真」から使ってみよう。Xperia 1 VIらしいのはズーム倍率。望遠端が「7.1x」になったこと。
これにより、0.7xから7.1xまで(16mm相当から170mm相当まで)画質劣化のほぼないシームレスなズームが実現したというわけだ。
では、0.7xからサクサクっと撮っていこう。
2x時は、あらたに48MPモードの中央48mm相当分を切り出すリモザイク方式に変更され(Xperia 5 Vは一足先にそうなっていたのだけど)、より解像感が増した。
本当にそうか? Xperia 1 Vで撮影したものと比べてみると、確かにディテールの不自然さがなくなり、解像感も高い。これはよい。
人を撮るとき、2xってなかなか扱いやすいので、ここのクオリティーが上がるのはうれしいのである。
なお瞳検出に加えて、人体検出の精度が上がったそうな。
さらに望遠。3.5x(85mm相当)と7.1x(170mm相当)。ちなみにその中間も光学ズームなのでクオリティーは実に高い。
望遠カメラは人を撮るときもいい。カメラが斜めなのは、わたしの不徳がいたすところなのでスルーしてください。
猫や鳥など動物も(よほど遠くない限り)も被写体認識し、距離が近いと瞳検出もしてくれる。
続いては「ぼけ」モード。独立したモードになったのだ。
多くの端末で「ポートレート」モードと称している機能と同じ。ぼかし機能を「ポートレート」と称するのは違和感があったので(そもそも「ポートレート」にそういう意味ないし)、「ぼけ」としたのは歓迎している。英語だと「bokeh」だ。
さらに3.5xの望遠カメラで「ぼけ」。
デフォルトのぼけ量がけっこう大きいけど、そこは調整できる。
さらに夜のぼけ。点光源がリアルにぼけるってのは大事だ。
「写真」「ぼけ」と来たら、次は「プロ」モードだ。
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