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iPhoneにTouch ID(指紋認証機能)が欲しい理由 それでも「iPhone 16(仮)」への搭載は望み薄(2/2 ページ)

Appleの「iPhone SE」ではない機種でも、Touch ID(指紋認証機能)を利用できるようにしてほしい。日頃、「iPhone 15 Pro Max」でFace ID(顔認証機能)を使うと思うことだ。その理由と「iPhone 16(仮)」にTouch IDが搭載される可能性はあるのかを解説したい。

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Touch IDは「iPhone 16」(仮)に搭載されない、と言い切れる理由

 ただ、Touch IDと一言でいっても、ホームボタン兼Touch IDの復活を希望しているわけではない。ディスプレイのサイズを小さくしてまで、Touch IDを搭載することは、動画コンテンツを大画面で視聴したいというニーズに逆らうことになるからだ。

 そこで、1つの案として想起できるのが、「超音波式の画面内指紋認証」だ。ディスプレイの下から超音波を発射し、指紋の形状を認識して、事前に登録された指紋データと照合する仕組みだ。

 国内で販売されている主要なハイエンドクラスとしては、「AQUOS R8 pro」「Galaxy S24」シリーズが超音波式の画面内指紋認証を採用している。ただし、ディスプレイを保護するフィルムの素材や厚さによって機能しない場合があるため、必ずしもメリットばかりではない。

FaceID TouchID
シャープで「AQUOS R8 pro」の企画開発を担当した石川暁人氏は「画面内超音波指紋認証センサーでのワンタッチ登録と認証は、指と画面内超音波指紋認証センサーの間にある、保護ガラスの厚みや素材などによっても機能しない場合があります」と語っていた

 「iPad Air」や「AQUOS R9」「Xperia 1 VI」のように、指紋センサーを側面のボタンに内蔵するという形でもいいはずだ。サイドキーが右側面にあるiPhone(iPhone 12〜15)は、右手で握ると親指が、左手で握ると人さし指か中指がちょうどこのサイドキーに触れる。

FaceID TouchID
新たに13型版が加わった「iPad Air」のトップボタンには指紋センサーが組み込まれている。iPhoneへの流用も不可能ではないはずだ

 Appleの情報に詳しいアナリストのMing-Chi Kuo氏は、2023年と2024年に登場するiPhoneに画面内指紋認証が採用されない可能性をXで投稿している。実際、2023年の「iPhone 15」シリーズにAQUOS R8 proやGalaxy S24と同じ仕組みを用いた画面内指紋認証は搭載されていない。

 I previously predicted iPhones would support under-display fingerprint sensing/Touch ID in 2023 at the earliest. But the latest survey indicates new iPhones in 2023 & 2024 may not adopt under-display Touch ID. Face ID with a mask on iPhone is already a great biometrics solution.(私は以前、iPhoneは早ければ2023年にディスプレイ下の指紋認証/Touch IDをサポートすると予想していた。しかし最新の調査によると、2023年と2024年の新しいiPhoneは、ディスプレイ下のTouch IDを採用しない可能性があるという。iPhoneのマスクを使ったFace IDは、既に優れた生体認証ソリューションだ。)

 残念ではあるが、かくいう筆者もiPhoneのフラグシップモデルに画面内指紋認証が搭載される可能性は低い、と考えている。2017年、ティム・クックCEO(最高経営責任者)はApple Special Event(Let's meet at our place.)で、Face ID搭載のiPhone Xを「今後10年の方向性を示す新たな製品」と紹介していた。

 そのため、2024年も例年通り、9月に発表されるであろう「iPhone 16(仮)」シリーズもTouch IDの搭載はないだろう。その先のiPhoneのフラグシップモデルにおいても、Face IDに代わってTouch IDが搭載される可能性は極めて低いといえる。

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