5万円台のスナドラ8 Gen 3搭載機、realme GT6は驚異のコスパモデル:山根康宏の海外モバイル探訪記
Realme(リアルミー)はハイエンドモデルに高性能チップセット「Snapdragon 8 Gen 3」を搭載していますが、価格は5万円台と激安です。
Qualcommの「Snapdragon 8 Gen 3」は、各社のフラグシップモデルに採用されている高性能チップセットです。低価格モデルを得意とするRealme(リアルミー)もハイエンドモデルに搭載していますが、価格は5万円台と激安で、中国で話題になっています。
Realmeは中国や新興国を中心に製品展開を行っており、一部のモデルは同じ製品名ながら、中国とグローバル市場で別の製品になっています。今回紹介する「realme GT6」も、中国向けはSnapdragon 8 Gen 3を搭載したハイスペックモデルです。一方、グローバルでは「Snapdragon 8s Gen 3」を搭載したミドルハイレンジモデルとなっています。
中国市場だけハイエンドモデルを投入するのは、中国国内市場の競争が激しいためです。Realmeの得意とする低価格モデルではvivoの力が強く、価格だけでは勝負できません。また低価格モデル重視ではブランド力も高まりません。RealmeのGTシリーズは同社が高性能モデルも開発している技術力あるメーカーであることを消費者にアピールするラインアップでもあるのです。
realme GT6のカラバリは3色です。そのうち「ダーク・ムーン」モデルは人類の宇宙探索の第一歩であった月をモチーフにしており、何十億年もの歴史を刻んだ月面の神秘的なデザインを取り入れています。科学技術の進化を感じさせる、そんな外観です。
なお、バッテリーは6000mAhと一般的なスマートフォンより多く搭載しています。実は最近の中国メーカーのモデルは大容量バッテリーを搭載した製品が増えており、稼働時間もより長くなっています。さらに120Wの急速充電にも対応し、12分で50%まで充電可能です。
本体サイズは約162(幅)×76.1(奥行き)×8.4(高さ)mmですが、重量は約207gと若干重めです。このあたりは価格を引き下げるため本体フレーム材料などに一般的な素材を使っているからでしょうか。とはいえ、使い勝手が悪いということは無いでしょう。
OSはAndroidベースのrealme UIです。店頭で10分ほど試用しましたが、軽快に動作して高度なゲームも十分プレイできそうな感じ。価格は2799元(約5万7000円)です。
価格引き下げの妥協ポイントはカメラで、広角は5000万画素ですが超広角は800万画素です。望遠カメラはありません。またインカメラも1600万画素です。とはいえ、日常使いには十分実用レベルと言えます。なおグローバルモデルは5000万画素の2倍望遠を加えたトリプルカメラ、インカメラも3200万画素です。
Realmeは中国のオンライン市場を主戦場としていますが、競争激化により2024年からオフライン市場も重視し、中国の各都市にRealmeストアの構築を急いでいます。筆者は2024年8月に深センに開業したRealmeストアを訪れましたが、製品説明などサポートも厚くスタッフの対応にも好感が持てました。エントリーモデルからハイエンドまであらゆる製品をそろえ出したRealme、今後中国でも確実に存在感を高めていくでしょう。
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