「空飛ぶクルマ」から「走るごみ箱」まで 大阪・関西万博で“未来の乗り物”を見てきた 広い会場の移動手段も紹介(1/3 ページ)
万博の見どころは世界中の国々や地域、また日本が力を入れる文化や技術をアピールしたパビリオンやイベントなのは確かだ。だが、それに加えて万博会場は広大な実証実験の場「未来社会ショーケース」として、最先端のモビリティやロボットなどを来場者が実際に体験できる場にもなっている。この記事では、万博会場やその外で見かけたモビリティやロボットを紹介していこう。
大阪・関西万博の見どころは、世界中の国々や地域、また日本が力を入れる文化や技術をアピールしたパビリオンやイベントなのは確かだ。だが、それに加えて万博会場は広大な実証実験の場「未来社会ショーケース」として、最先端のモビリティやロボットなどを来場者が実際に体験できる場にもなっている。
この記事では、万博会場やその外で見かけたモビリティやロボットを紹介していこう。
広大な会場移動を支援する電動カート「e-SNEAKER」とEVバス「emmoved」
大阪・関西万博の中に入っていこう。ここからは4月のオープン前のメディアデーで見られた「空飛ぶクルマ」や、会場内で実証実験や体験が行われている、他のモビリティについて紹介していく。
会場に入ってまず見かけるのが、電動カート型のパーソナルモビリティだ。東と西ゲートにて、ダイハツ工業の「e-SNEAKER」150台を高齢者や長距離の歩行が困難な方に対して優先的に貸し出している。速度は徒歩とほぼ同じ時速4キロで、場内の大半のエリアを歩車混合交通システムとして自由に移動できる。会場内では、12カ所用意された駐機場を利用可能だ。ミリ波による障害物検知機能を搭載し、障害物に近づくと自動的に減速する機能も備える。
万博会場は約159ha(ヘクタール)とかなり広く、歩ける範囲は関東で例えると新宿駅から東京都庁や新宿公園までの西新宿一帯、テーマパークに例えるとディズニーランドとディズニーシーを合わせた面積に相当する。足腰に不安のある高齢者にとっては、こういったモビリティがないと回るのは難しいだろう。若い人も、クッション性の高いランニングシューズなど長距離を歩く準備をした上で訪れることをおすすめする。
貸し出し台数は東西合わせて150台だ。空きの台数があれば、一般の来場者も最長4時間まで利用できる。ただし18歳未満、身長140センチ未満、体重100kg以上、妊娠中の方、正しい走行姿勢をとれない方は利用できない
より多くの人を運ぶのが、万博会場内・外周バス「eMover」だ。こちらは会場の外周を1周するように運航するもので、価格は1回400円または1日乗り放題1000円だ。この中には、走行中のワイヤレス給電に対応したEVバスに加えて、数は少ないがレベル4相当の自動運転に対応したEVバスも混じって走行している。自動運転バスに乗車したい場合は、「リング西ターミナル」もしくは、「西ゲート北ターミナル」の係員を通して乗車予約できる。
レベル4相当の自動運転バスは、会場外でも走行している。万博へ車で向かう場合に必要な舞洲P&R駐車場を予約した場合、大阪メトロの「舞洲P&R駐車場〜夢洲第1交通ターミナル(万博会場西ゲート)」の自動運転バスに乗車できる。
この他にも、事前予約制の万博行きシャトルバスのうち、阪急高速バス「新大阪駅万博シャトルバス」、京阪バス「大阪駅(マルビル)万博シャトルバス」「京阪中之島駅万博シャトルバス」の一部でも自動運転バスに乗車できる。いずれもレベル4相当の自動運転は一部区間のみになるが、乗車したいならこれらの予約を狙うのも手だ。
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