「PayPay以外の優待も考えて」「携帯料金の値上げは?」「孫さんや宮川さんと写真を撮りたい」 ソフトバンク株主総会の質疑応答(2/2 ページ)
ソフトバンクが6月26日、第39回定時株主総会を開催した。質疑応答では、株主から通信、金融、AIに関する事業戦略から会社経営の在り方、“ファン”としての要望まで、さまざまなトピックが挙がった。携帯料金の値上げについて、宮川潤一社長は慎重な姿勢を示した。
ソフトバンク幹部とのフォトセッションを設けてほしい
―― 私は株主総会の出席を「大人の推し活」と呼んでおり、孫社長や宮川社長と個別に写真を撮りたい。株主総会終了後、フォトセッションを設けてほしい。物理的に無理であれば、例えば1万株以上保有や3年以上継続保有といった条件で絞ってもいい。昨年(2024年)は株式分割、今年(2025年)はPayPayポイントだったが、来年はフォトセッションを前向きに検討してほしい。
宮川氏 大変素晴らしい、面白いご提案を頂戴した。今後の参考にさせていただきたい。フォトセッションについては、ご本人たちが恥ずかしそうなので、少し検討させていただきながら、Web等で発表していきたい。前向きに検討していく。
ChatGPTの愛称は「チャッピー」になる?
―― AIについて、若い人の間で今、ChatGPTを「チャッピー」という愛称で呼んでいる人が多く、ソフトバンクもこれから展開していくAIに、愛称のつけやすい名前やニックネームをつけて、消費者になじんでもらえるようなものを展開する考えはあるか。
宮川氏 まさに商品名は非常に重要だと考えている。いつも何らかのサービスを開始する前には、いくつかの候補を出してもらい、その候補を内証でマーケットリサーチを行い、一番伝わりやすいかを決めて商品名を決定している。チャッピーという呼び方は初めて聞いたが、おそらく明日から私の中でははやり言葉になるだろう。ぜひいただいた貴重なご意見、参考にさせていただきたい。
―― (企業向けAIサービス)クリスタル・インテリジェンスは、どのように推進していく予定か。
宮川氏 4月1日にSB Open AI 準備室を立ち上げ、我が社のAIタスクフォースとしている。現在のプロダクトの具体的な内容については、Open AI側と協議している。クリスタル・インテリジェンスの開発は、今日ビデオでお見せしたようなものになるだろう。それができたら、ソフトバンクの中で徹底的に使い倒し、ブラッシュアップした上で個人のお客さまに提供していきたい。もう少しお待ちいただきたい。
PayPayの上場準備でソフトバンクへの影響は?
―― PayPayが上場準備を開始したとのことだが、ソフトバンク株式会社の保有持ち分は上場時に一部売却するのか。
宮川氏 準備をするといろいろな制約があり、事前加入の観点で指摘されるリスクがあるため、現時点ではコメントを控える。しかし、PayPayは当社にとって大変重要な子会社であり、大変シナジーも大きいということだけコメントさせていただく。
―― 報道ではQR決済の加盟店にとって手数料が負担となっているため、一部の加盟店が離れてしまったとのことだが、どのように考えているか。
宮川氏 PayPayの手数料が高いというのは、少し誤解されているのではないかと思う。クレジットカードの手数料は一般的に3〜4%程度だが、PayPayの手数料はその約半分ぐらいである。PayPayを導入しているからこそ、その店舗を使うお客さんもいるため、集客の対価として手数料をいただいている。実際に今なお加盟店様は順調に増え続けているので、加盟店向けのサービスをさらに確立することに注力し、PayPayと加盟店の双方が発展するようにしていきたい。
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