「AQUOS R10」のSIMフリーモデル発表 AI活用型の新ECサービスを搭載 約10万円から
シャープはフラグシップスマートフォン「AQUOS R10」のSIMフリーモデルをオープンマーケットに売り出す。市場での価格は税込みで、256GBモデルが約10万円、512GBモデルが10万円台後半を想定している。日本国内MNOでは、NTTドコモとソフトバンクが取り扱う。グローバル展開も予定されており、台湾、シンガポール、インドネシアでは7月上旬以降に順次発売される見込みだ。
シャープはフラグシップスマートフォン「AQUOS R10」のSIMフリーモデルをオープンマーケットに売り出す。市場での価格は税込みで、256GBモデルが約10万円、512GBモデルが10万円台後半を想定している。日本国内MNOでは、NTTドコモとソフトバンクが取り扱う。グローバル展開も予定されており、台湾、シンガポール、インドネシアでは7月上旬以降に順次発売される見込みだ。
AQUOS R10は、2024年に登場したAQUOS R9を進化させたモデルで、「生で見るより生々しい」というコンセプトのもと、映像と音響の両面から没入感を徹底的に追求した。
ディスプレイには、従来機種より約1.5倍明るいピーク輝度3000ニトのPro IGZO OLEDを採用し、HDR非対応の動画配信サービスなども「バーチャルHDR」によってHDR化し、より明るく鮮やかに表示できる。リフレッシュレートは1〜240Hzの可変式で、静止画表示時には更新頻度を下げてバッテリー消費を抑える設計となっている。
音響面も強化されており、本体の上下に大型スピーカーBOXを搭載。上部にはフルメタル製のスピーカーBOXを採用し、音圧の向上を図っている。Dolby Atmosにも対応し、臨場感ある立体音響を実現した。さらに、音量に応じて周波数特性を自動調整する新技術を採用し、小音量でも高音域や低音域をクリアに聴き取ることが可能になった。8Way Audio技術によって、イヤフォンを使った場合でも空間オーディオのような立体的な音を楽しめる。
アウトカメラは、ライカカメラ社の監修を引き続き受けており、約5030万画素の広角と超広角のデュアル構成。広角カメラは23mm、F1.9、超広角カメラは13mm、F2.2の仕様で、広角側には1/1.55型の新イメージセンサーを搭載している。暗所でのノイズを抑える画像処理技術も加わり、夜景撮影がより鮮やかになったとする。AQUOS R9 proにも搭載されていた14chスペクトルセンサーは、本機でも健在で、薄暗い室内などでも自然な色再現を可能にしている。
AIによる画像処理技術も進化しており、RAWデータを超える情報量で合成を行うことで、デジタルズームやナイトモードで撮影した写真の精細さや階調が一段と向上した。写り込んだ影をAIで除去する機能も強化され、料理に加えて書類にも対応した。
動画撮影では、PROモードに設定することで「Dolby Vision」に対応し、より色鮮やかな映像表現が可能になる。被写体の動きを予測して追いかけるAIオートフォーカスも備えており、遮蔽物から再び姿を現した被写体も確実に捉え続ける。
生成AIを活用した機能も加わり、通話中に話題となったキーワードをAIが自動で抽出してメモ化する仕組みを備える。抽出されたキーワードはリスト表示が可能で、日時情報が含まれていれば、カレンダーへの登録提案も行ってくれる。
SIMフリーモデルでは、キャリア向けモデルにはない、AI活用型の新ECサービス「Glance AI for AQUOS」を搭載。AQUOS R10で撮影した顔写真と、オンラインファッションストアがリアルタイムに提供するデータを元に、AIがおすすめする服を着た写真を自動生成する。
プロセッサは前モデルと同じくSnapdragon 7+ Gen 3を採用し、メインメモリは12GB、ストレージは256GBまたは512GBから選べる。microSDによる拡張も可能で、バッテリー容量は5000mAhを確保している。
発熱対策としては、ベイパーチャンバーとCPUの間に高熱伝導素材である銅ブロックを圧着して配置し、発生した熱を効率よく拡散する構造となっている。これにより、動画の長時間撮影など高負荷な使用状況でもパフォーマンスの維持が可能となっている。
デザインは、三宅一成氏率いる「miyake design」の監修によるもので、AQUOS R9からの意匠を受け継いでいる。円形でも四角形でもない自由曲線を描いたカメラ台座や、光沢のあるガラス素材を用いた背面など、建築素材としての要素も取り入れている。カラーバリエーションはカシミヤホワイト、チャコールブラック、トレンチベージュの3色を展開している。
防塵(じん)・防水性能はIP68に準拠し、米国軍用規格「MIL-STD-810G」にも適合する耐衝撃性能を持つ。本体サイズは幅75mm、高さ156mm、奥行き8.9mmで、重さは約197g。nanoSIMとeSIMのデュアルSIM(DSDV)に対応し、おサイフケータイやNFC機能も備えている。OSにはAndroid 15をプリインストールして出荷される。
1万円キャッシュバックキャンペーン
シャープは、本製品を購入してキャンペーンサイトから応募した人に対し、1万円をキャッシュバックするキャンペーンを実施する。購入期間は7月10日〜9月1日で、応募期間は7月10日〜9月8日となっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
シャープの「AQUOS R10」「AQUOS wish5」で“進化の方向性”が違う理由 iPhoneからのユーザー獲得にも意欲
シャープは、ミッドハイでシリーズの標準モデルとなる「AQUOS R10」と、エントリーモデルの「AQUOS wish5」の2機種を発表した。AQUOS wish5は特に強化しており、若年層の獲得や海外でのシェア拡大を見越している。AQUOS R10はマイナーアップデートの印象が強いが、10万円前後という価格の維持に努めた。
「AQUOS R10」はAIで半歩先の体験を、「AQUOS wish5」は幅広い世代に訴求 “深化”したシャープのスマホ戦略
シャープは5月29日に「AQUOS R10」「AQUOS wish5」を発表。自社スマートフォンのフラグシップモデルとエントリーモデルだ。それぞれのコンセプトや特にアピールされた機能は何か。
約10万円〜の新フラグシップ「AQUOS R10」発表 ピーク輝度3000ニトの明るいディスプレイ搭載、スピーカーも強化
シャープが新型スマートフォン「AQUOS R10」を発表。AQUOS R9から約1.5倍明るい、ピーク輝度3000ニトのPro IGZO OLEDを搭載している。大型のスピーカーBOXを本体上下に搭載しており、上部のスピーカーBOXをフルメタルにすることで、音圧が増した。
ドコモが「AQUOS R10」「AQUOS wish5」を6月下旬〜7月上旬に発売
NTTドコモは「AQUOS R10 SH-51F」を7月上旬以降、「AQUOS wish5 SH-52F」を6月下旬以降に発売。純正ケース「AQUOS R10 SH-51F Silicone Case」や急激な温度上昇を軽減するガラスフィルムなども販売する。
OPPOのAI戦略がAppleやサムスンと違う理由 8万円以下のスマホにもフル装備、ミッドハイ競争で優位に立てるか
OPPO(オウガ・ジャパン)が発表した新型スマートフォン「Reno13 A」と「Reno14 5G」には、「OPPO AI」という共通項がある。エントリーモデルからハイエンドまで共通のAIを載せ、それを広げていくのが同社の戦略だ。それぞれ性能が異なる端末にAIを搭載するため、OPPOはクラウド処理を選んだ。






