心電図測定に対応した「Pixel Watch 4」が10月9日に登場 より明るく広いディスプレイを搭載して5万2800円から
Googleのスマートウォッチ「Pixel Watch」に第4世代が登場する。Qualcommの最新SoCを初採用したこと、ドーム型有機ELディスプレイを搭載したこと、日本でも心電図計測が可能なことなど、見どころが多い。
Googleは8月21日、新型スマートウォッチ「Google Pixel Watch 4」を日本で発売することを発表した。発売予定日は10月9日で、直販サイト(Google ストア)で予約を受け付ける。直販サイトにおける価格は以下の通りだ。
- 41mm(Bluetooth/Wi-Fi):5万2800円
- 41mm(LTE):6万9800円
- 45mm(Bluetooth/Wi-Fi):5万9800円
- 45mm(LTE):7万6800円
41mmモデルは「Matte Blackケース+Obsidianアクティブバンド」「Polished Silverケース+Porcelainアクティブバンド」「Champagne Goldケース+Lemongrassアクティブケース」「Polished Silverケース+Irisアクティブバンド」の4種類が販売される
44mmモデルは「Matte Blackケース+Obsidianアクティブバンド」「Polished Silverケース+Porcelainアクティブバンド」「Satin Moonstoneケース+Moonstoneアクティブバンド」の3種類が販売される
Pixel Watch 4の概要
Pixel Watch 4は、GoogleのWear OS搭載スマートウォッチ「Google Pixel Watch」の第4世代製品となる。業界初のドーム型の有機ELディスプレイ「Actua 360ディスプレイ」を搭載することでフレーム(額縁)をさらに狭くすることに成功した他、日本向けモデルとしては初めての「ECG(Electrocardiogram : 心電図)」の計測に対応したことも特徴だ。
ケース(本体)はアルミニウム製で、サイズは41mmと45mmの2種類を用意している。ケースのカラーはMatte Black、Polished Silver、Champagne Gold(41mmのみ)、Satin Moonstone(44mmのみ)の4種類があり、それぞれのカラーに合わせたアクティブバンドが付属する(41mmのPolished Silverのみ、アクティブバンドを2色から選べる)。バンドは純正のオプション品やサードパーティー製のものと付け替えることも可能だ。
プロセッサ/メモリ/ストレージ
プロセッサ(SoC)はQualcommの新製品「Snapdragon W5 Gen 2」と「次世代ML搭載コプロセッサ(Cortex M55)」のデュアル構成で、処理内容に応じて使い分けている。メモリは2GBで内蔵ストレージ(eMMC)は32GBを備える。OSはWear OS 6.0をプリインストールする。ペアとなるスマートフォンは、Android 11以降を搭載している必要がある。
ディスプレイと各種センサー
先述の通り、Pixel Watch 4はActua 360ディスプレイを採用している。これにより、先代の同一サイズモデルと比べるとベゼルは約16%縮小し、画面サイズは約10%拡大している。画面の画素密度は両サイズ共に320ppiだ。ディスプレイの輝度は最大3000ニトで、屋外での視認性がより高まっている。常時表示(Always on Display)にも対応している。
搭載しているセンサーは以下の通りだ。
- コンパス
- 高度計
- 赤色光/赤外線センサー(酸素飽和度のモニタリング用)
- 多目的電気センサー(心電図計測用)
- マルチパス光学式心拍数センサー
- 3軸加速度計
- ジャイロスコープ
- 周囲光センサー
- 皮膚コンダクタンス(cEDA)測定用電気センサー(身体反応の計測用)
- 非接触皮膚温センサー
- 気圧計
- 磁力計
エクササイズモードでは「ピックルボール」「バスケットボール」などを新規追加し、合わせて50種類に対応するようになった。「ワークアウトモード」の自動検出/分類も、AIを生かしてより精緻に行えるようになった。先述の通り、ECGの計測も可能となったので、健康管理に役立てやすくなった。
測位衛星はGPS/GNSS(Galileo)/GLONASS/BeiDou/QZSS(みちびき)に対応しており、2波を同時に捕捉することで精度を高める「デュアル周波数GPS」も利用可能だ。
通信機能/バッテリー容量
Pixel Watch 4は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)、最新のBluetooth 6.0と超広帯域無線(UWB)通信に対応している。LTEモデルについては、LTE(4G)/W-CDMA規格のモバイル通信も可能だ(eSIM内蔵)。非接触通信はNFC Type A/Bの他、日本向けモデル限定で「FeliCa(おサイフケータイ相当)」にも対応している。
バッテリー容量(定格値)は41mmモデルが325mAh、45mmモデルが455mAhとなる。バッテリー駆動時間は以下の通りだ。
- 41mmモデル
- 常時表示有効時:最長30時間
- バッテリーセーバー有効時:最長48時間
- 45mmモデル
- 常時表示有効時:最長40時間
- バッテリーセーバー有効時:最長72時間
バッテリーの充電は、付属の「急速充電ホルダー」で行える。このホルダーは過去世代との互換性を持たない。
サイズと重量
画面部は、Actua 360ディスプレイに合わせて作られた「Corning Gorilla Glass 5」で保護されている。ケースはIP68等級の防塵(じん)/防水性能と、5気圧耐水に対応している。ケース部のサイズと重量は以下の通りだ。
- 41mmモデル:約41(直径)×12.3(厚さ)mm/約31g
- 45mmモデル:約45(直径)×12.3(厚さ)mm/約36.7g
Google ストアでのキャンペーン
直販サイトでは、9月8日まで発売記念の「下取りキャンペーン」を実施する。先代(Pixel Watch 3)を下取りに出した場合、最大2万5800円で買い取ってもらえるという。下取り額はPixel Watch 4購入時の請求額から差し引かれる。
また、直販サイトでPixel Watch 4を予約した上で購入すると、抽選でオリジナルの「Google Pixel スマホ&ウォッチスタンド」がプレゼントされる。
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