ソフトバンク新料金プランに乗り換えるべき? 「ペイトク2」「テイガク無制限」「ミニフィット2」のお得度を検証:スマホ料金プランの選び方(1/3 ページ)
ソフトバンクは衛星通信などの特典を拡充した新料金プランを6月2日に導入し、既存プランも7月に値上げする。新プランはPayPayカードゴールド保有者への割引が手厚い一方、通信料のポイント還元率が下がるデメリットもある。PayPayでの決済状況やカード種別を精査して、最適なプランを選びたい。
ソフトバンクが、新料金プラン「ペイトク2」「テイガク無制限」「ミニフィット2」を6月2日から提供する。3プランとも現行プランをベースに、衛星通信や海外データ放題などの付加価値サービスを加え、PayPayカード ゴールドユーザーへの特典を手厚くしている。
さらにソフトバンクは、7月1日から既存の料金プランも値上げする。その理由について同社は、原料費の高騰を受け、安定した通信サービスを提供するためだと説明している。
現行プランも値上げする中、新料金プランに乗り換えるべきなのか。3つのプランの基本料金から割引条件までを、現行プランと比較しながら詳しく見ていこう。
ペイトク2:PayPayカード ゴールドの特典が手厚いが、通信料還元は1%にダウン
ペイトク2は、無制限のデータ通信と、指定した決済によるPayPayポイント特典を組み合わせたプランだ。基本料金は月額1万538円で、ペイトク無制限から913円の値上げとなっている。一方で、以下の新サービスを提供する。
- スマートフォンと衛星の直接通信サービス「SoftBank Starlink Direct」
- 混雑している場所でもより高速に5G通信ができる「Fast Access」
- 海外200以上の国と地域で1カ月間のデータ通信が無制限で利用できる「海外データ放題」
- YouTube Premium Liteを1年間無料とし、13カ月目以降は10%オフで利用可能になる「YouTube Premium Liteセット」
家族3人の加入で1人あたり1210円を割り引く「新みんな家族割」、指定の固定通信サービスへの加入で1210円を割り引く「おうち割 光セット」は従来通り適用される。PayPayカード割は従来の187円から330円に増額する。さらに、PayPayカード ゴールドユーザーに対しては、PayPayカード割を550円に増額する。
PayPayポイントの特典は、ペイトク無制限ではPayPay決済のみを対象としていたが、ペイトク2ではPayPayカードでの決済も対象となる。「PayPayは使えないがクレジットカードは使える場所」での決済もカウント対象になるので、より特典ポイントをためやすくなった。
さらに、特典ポイントの還元率にも変更がある。ペイトク無制限は3カ月間+10%、4カ月目以降は+5%としているが、ペイトク2では、PayPayカードユーザーは+5%、PayPayカード ゴールドユーザーは10%とする。PayPayカードなら月6万円の決済で上限の3000円相当の還元に達し、PayPayカード ゴールドユーザーなら月4万円の決済で上限の4000円相当の還元に達する。
ペイトク無制限の場合、上限の4000円相当の還元を受けるには、PayPayで月に8万円の買い物をする必要があるが、ペイトク2なら上限達成のハードルが半分に下がる。ただしPayPayカードユーザーの場合、還元ポイントの上限が3000円相当に下がるので注意したい。
PayPayカード ゴールドユーザーの場合、新みんな家族割、おうち割 光セット、PayPayカード割を適用すると、月額料金は7678円になり、ペイトク無制限からの値上げ幅は550円に縮まる。PayPayポイント4000円相当分を月額料金から引くと3678円になる。
一方、PayPayカードユーザーの場合、新みんな家族割、おうち割 光セット、PayPayカード割を適用した月額料金は7898円で、ペイトク無制限からの値上げ幅は770円になる。PayPayポイント3000円分を引くと4898円で、値上げ幅は1770円に広がる。
ここまでは、現行のペイトク無制限と比較してきたが、ペイトク無制限は、7月1日から550円の値上げになり、SoftBank Starlink DirectやFast Accessが追加される。ペイトク2との違いとして、海外データ放題は1カ月ではなく5日の短縮版となり、YouTube Premium Liteセットは含まれない。割引前の基本料金は、改定後ペイトク無制限の方が363円安いが、割引適用後の月額7678円と、ポイント還元適用後の月額3678円は、改定後ペイトク無制限とペイトク2で同額になる。
ペイトク2に乗り換えると、海外データ通信の期間が5日から1カ月に延び、YouTube Premium Liteセットが追加される。これら2つのサービスに魅力を感じるのなら、ぜひ乗り換えよう……と言いたいところだが、致命的な「改悪」といえる変更点がある。
それは、新料金プランでは、PayPayカード ゴールドでソフトバンク通信料を支払った際のポイント還元が、10%から1%に下がることだ。ペイトク無制限は引き続き10%還元のままなので、これは大きな差になる。
通信料支払いの還元は、利用料金(税別)1000円ごとに10%のポイントが付与されるので、ペイトク無制限の割引後料金の6980円(税別)に対しては、600ポイントが付く。しかしペイトク2だと、還元ポイントが60ポイントに減り、ペイトク無制限の方が540ポイント多く還元される。通信料支払いの還元ポイントを通信料金から引くと、ペイトク無制限の方が実質540円安くなる。
つまり、ペイトク2で割引を手厚くして値上げ幅をゼロにした部分が、通信料還元の引き下げによってほぼ帳消しになってしまうのだ。この還元ポイントは基本料金から換算したものだが、通話料金やオプション料金などを足すと、還元ポイントの差はさらに開く。
ペイトク2では、特典PayPayポイント(上限4000ポイント)をためやすくなるので一概には優劣を付けられないが、通信料の10%還元を重視する人は、ペイトク2には乗り換えない方がいい。
無印PayPayカードのユーザーがペイトク無制限からペイトク2に乗り換えると、1000円前後の値上げになり、追加の還元ポイント上限が1000ポイント減るため、ペイトク無制限を継続するのが無難だ。
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