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「iPhone Duo」登場の裏で「iPhone 18」が発表されなかった理由 変わりゆくラインアップ戦略を読み解く石野純也のMobile Eye(3/3 ページ)

Appleは、初のフォルダブルスマホ「iPhone Duo」やカメラ機能を強化した「iPhone 18 Pro」などを発表した。例年と異なり、ノーマルモデルやiPhone Airの後継機は不在で、旧モデルが継続販売される異例の展開となった。背景にはメモリ等の調達難があり、時期の分散や値上げという形でラインアップに大きな影響を与えている。

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現役続行モデルの値上げは異例、日本での影響は?

 新発売のiPhone 18 ProやPro Maxだけでなく、現役モデルとしてラインアップに残るiPhone 17やiPhone Air、iPhone 17eも、その影響を受けている。こちらも、iPhone 18 Proの価格設定と同様、米国でのドル建て価格も上がっているため、メモリやストレージの価格高騰を受けたものとみていいだろう。3機種とも100ドルの値上げが実施されている。

 これを受け、日本での価格もiPhone 17と17eが1万7000円、iPhone Airが1万2000円値上がりしている(いずれも最小構成の場合)。ストレージ容量が1TBのiPhone Airは29万4800円になり、7月の価格改定後と比較しても4万7000円高くなっている。容量が大きいほど調達価格が上がっていることを示唆する価格設定だ。

iPhone 17
日本でも新価格が反映されており、iPhone 17は1万7000円の値上げになった

 既存モデルの在庫は、メモリやストレージの調達価格が安いときに出たものなので、一見すると便乗値上げのように思えるが、一部のiPhoneは追加生産しつつ、複数年に渡って売り続けるのが一般的。Amazonやキャリアでたびたび在庫処分のようなセールにかかるiPhone Airはそこに当てはまらないが、iPhone 17や17eは、ここ数カ月で製造コストが上がってしまっているとみていいだろう。

 例年であれば、新モデルとバッティングしない旧モデルを残し、価格を引き下げていた。全てがハイエンドモデルで、廉価モデルのないiPhoneは、過去のモデルを値引いてAndroidのミッドレンジモデルに対抗する戦略を取っている。モデル数を増やして開発コストを上げるのではなく、登場から時間がたったハイエンドモデルをミッドレンジ相当としてラインアップに残すという手法で、こちらの方が費用対効果は高まる。

iPhone 16
ストレージ128GBの選択肢として、Appleは2年前の「iPhone 16」も販売している。ただし、こちらも発売時点より高くなってしまった

 継続モデルの値上げを余儀なくされたのは異例だ。それだけ、メモリやストレージの価格高騰がスマホ全体に大きな影響を与えているともいえる。とはいえ、AI需要の高まりは当面続くとみられており、すぐに調達価格が下がるとは考えにくい。一方で、サムスンやGoogleなどの競合は、あえて円高気味に価格設定をするなどして、日本での値上げ感を抑えている。この価格差の広がりが、販売動向にどう影響するかは注意して見守りたい。

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