フリービット創業者の石田宏樹CEOが辞任 子会社の株式取得で「利益相反」などの指摘を受け
フリービットは10月6日の取締役会で代表取締役の異動や役員人事を決議した。外部の専門家による特別調査委員会の報告書で利益相反などが指摘され、石田宏樹氏が辞任した。新代表取締役社長には副社長だった柴田巧氏が選定され、再発防止策を実行する。
石田宏樹氏が、10月6日にフリービットの代表取締役CEO兼CTOを辞任した。
フリービットは、10月6日開催の取締役会で代表取締役の異動および役員人事について決議した。同社は、子会社CountUpの株式取得に関して、妥当性や意思決定プロセスの適切性に疑義があるとの指摘を受け、特別調査委員会を設置して調査を進めていた。10月1日に受領した調査報告書を踏まえて、経営体制の見直しを決めた。
調査報告書では、石田氏の職務発明に関する理解不足や利益相反に関する規範意識の弱さが要因と指摘された。
職務発明に関しては、CountUpが保有する特許2件の帰属に疑義があり、専門家に研究開発の経緯などを正確に伝えた上で慎重に検討すべきでだったと指摘された。
利益相反については、石田氏の個人的な活動とフリービットグループの事業との関連や業務上の必要性を確認しないまま取引が行われていたことにより、利益相反・公私混同に関する管理体制が脆弱(ぜいじゃく)だったと指摘された。また同社グループにおいても、競業取引や利益相反取引の承認手続が不十分との指摘もあった。
石田氏は報告書の指摘を受けて反省を示し、代表取締役と取締役の辞任を申し出たため、同社は受理した。
なお、石田氏本人が直接指揮命令を取っていた案件について、同氏が関与を終えることで取引先に迷惑を掛ける恐れがあることから、退任後1年間に限り、業務委託契約の締結を協議する予定。その際、石田氏の役割は当該サービスの技術的助言に限定し、意思決定や予算権限などの指揮命令権は有しないとしている。
新たな代表取締役社長には、副社長の柴田巧氏が選定された。同氏は2005年に西日本電信電話に入社し、通信業界で経歴を重ねてきた。2024年7月にフリービットに入社後、執行役員や常務取締役を経て副社長を務めていた。同社は柴田氏を中心とする新経営体制の下で再発防止策を実行し、経営の透明性と健全性を高めていく考えだ。
石田宏樹氏は2000年にフリービット・ドットコムを設立し、ネットワークインフラや技術プラットフォームなどで事業を拡大してきた。2011年にはMVNO事業に参入し、2013年には垂直統合型の通信サービス「freebit mobile」を立ち上げた。2015年には、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループとの合弁でトーンモバイル(株式会社)を設立し、現在のトーンモバイルの提供につなげている。2025年にはソフトバンクと資本業務提携を締結し、固定回線やスマホ向けのサービスで連携を進めている。
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