レビュー
「簡単ナビ」を採用したカジュアルDVDレコーダー、東芝「RD-XS33」(2/2 ページ)
「簡単ナビ」といっても、特別に用意された機能ではなく、従来からある「録るナビ」「見るナビ」「高速ダビング」などの主要な操作画面を呼び出せる、いわばメインメニューだ。画面上半分では、左右ボタンで録画した番組を呼び出しながらタイトル情報を確認でき、「決定」を押せば、動画プレビューが再生される。画面下半分には「録画予約(録るナビ)」「タイトル一覧/再生」「高速ダビング」「メニュー背景登録」というメニューが並び、さらに、タイトルの削除・名前変更・サムネイル変更、DVD-R/RWの初期化・ファイナライズもここで行える。
ただ、従来の各機能画面へ飛ぶ(独立した)ページを1枚を付け足しただけで、メニュー構造として再構築されたわけではない。また、「録るナビ」を録画予約と改めて説明したり、「見るナビ」を「タイトル一覧/再生」と言い換えているのは、(同社の)DVDレコーダーに不慣れなユーザーへの配慮なのだが、少し中途半端な措置に感じられ、かえってややこしい気もする。
1Mbpsなら、DVD1枚に4時間以上録画できる。リニアPCMとの併用も可
従来のRDシリーズでは、録画品質の設定としてSPモード(4.4Mbps)、LPモード(2.2Mbps)のほかに、マニュアル設定も行えるのが特徴だった。映像ビットレートは1.4Mbps、および、2.0Mbps~9.2Mbps(0.2Mbps単位)の38段階が指定でき、音質はドルビーデジタル2段階(M1モード=192kbps、M2モード=384kbps)、リニアPCMから選べる。これらの組み合わせを、5パターンのカスタム設定として入力しておけば、リモコンの録画モードで即座に切り替えられるわけだ(ただし、リニアPCMを選んだ場合の映像ビットレートは1M~8Mbpsまで)。
「RD-XS33」では、さらに映像ビットレートに1Mbpsが指定可能になった。試しに録画してみたところ、当然ながら、全体にボケたというか溶けたような印象となる。スポーツなど動きの激しい映像では、LPモードではビデオ映像の体裁を保っていたが、1Mbpsでは映像が粗いという以上に画面から受ける印象からリアルさが失われている。もっとも、これは1.4Mbpsでも同様だったし、思ったほど細かい文字の部分などの荒れが気になることもないので、長時間録画したい場合の選択肢が広がったことは歓迎すべきだろう。
1Mbps(音声M1)に設定した場合、DVD(4.7Gバイト)への最大録画時間は約486分となる(1.4Mbpsでは約367分)。また、映像1Mbpsでも音声にリニアPCMを指定可能で、その場合はDVDに約232分の録画ができる(1.4Mbpsでは約201分)。音楽コンサートなど、高音質でなるべく長時間録画したいときには、かなり役に立つ。
エントリー向けなら、やはり電子番組表はほしかったかも
DVDマルチドライブを採用した同価格帯製品としては、ビクター「DR-MH30」(7月上旬発売予定)や日立「DV-DS160」(8月上旬発売予定)があるが、「RD-XS33」も含めて、いずれも上位機種からゴーストリダクションや電子番組表機能を省いたという格好になっている。
これらの機能が必要ないのは、ビデオデッキやDVカメラからのダビングを主目的とするユーザーと思われるが、「RD-XS33」だけがDV端子を外してしまったのは少々不思議だ。また、外部デジタルチューナーからの入力連動予約録画を行う場合も、ゴーストリダクションや電子番組表機能は不要なのだが、そうしたユーザーはエンコード品質にこだわりたいはず。そうなると、ソニー「スゴ録」で目を引いた2パスエンコードも利用可能なビクター「DR-MH30」のほうが気になってしまうのではなかろうか。
DV端子の省略以外にも、DVD-RAMカートリッジが使えない点を残念に感じる人もいるかもしれない。また、本当に「カジュアル」「初心者向け」をテーマにするのであれば、逆に電子番組表は採用すべきだったと思う。しかし、従来機種と同様に、RDエンジンを搭載しているほか、チャプター分割など「編集ナビ」のわかりやすい操作を利用しつつ、画面の指示に従えば、オリジナルメニューつきのDVDも比較的簡単に作成できる。「RD-XS53/43」の登場で、発売前ながらすでに存在意義が失われてしまった感もある「RD-XS33」だが、手軽な価格でRDならではの機能や、新たに採用された1Mbpsモードの長時間録画を利用可能な点は、大きな売りとなるだろう。
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