「金を出さなければDoS攻撃」と脅迫、ロシアで3人逮捕
英国とロシアの捜査当局は、スポーツくじサイトから数十万ドルを脅し取ったとされる大規模な恐喝組織を摘発した。英国のNational Hi-Tech Crime Unit(NHTCU)が明らかにした。
7月20日にロシアのサンクトペテルスブルク、ロシア南西部のサラトフ、スタブロポリでそれぞれ21歳、22歳、24歳の3人の男性が逮捕された。NHTCUの広報担当フェリシティ・ブル氏によると、3人は起訴されていないが、脆弱性を突いて乗っ取った「ゾンビ」コンピュータを使って、「用心棒代」の支払いに応じなかったスポーツくじサイトにサービス拒否(DoS)攻撃を仕掛けた組織に参加していた容疑がかけられている。
英国のコンピュータ犯罪を捜査するNHTCUは、ロシア内務省のコンピュータ犯罪専門部隊および調査委員会と協力して捜査に当たった。
20日の逮捕劇は、2003年10月の英Canbet Sports Bookmakersからの苦情を受けて行われたとブル氏は説明している。同社は自社サイトが攻撃されるのを防ぐため、用心棒代を支払わざるを得なかったという。
NHTCUとロシアの捜査官は従来の捜査手法とコンピュータ法医学を駆使して、DoS攻撃の発生源に関する情報と送金記録を使って犯人を追跡し、その身元を突き止めた。昨年11月にはラトビアのリガで、恐喝組織のメンバー10人が逮捕された。これが今回の3人の逮捕につながったとブル氏は言う。
当局はロシアと他国の組織的な犯罪グループがこの恐喝組織を運営していると考えている。この組織がスポーツくじサイトからいくら脅し取ったのか、どれだけのサイトが恐喝を受けたのかを当局はまだ把握していない。脅し取られた金額は数十万ドルに上ると見られている。
スポーツギャンブルサイトは、各種スポーツイベントに関して洗練されたWebページにオッズを掲載し、掛け金を集める。オンラインスポーツくじは米国では違法だが、英国などでは許可されている。
この1年、資金豊富なスポーツくじサイトは頻繁に犯罪組織の標的にされている。こうしたサイトは掛け金をまかなうために、手元に3億~4億ドルを用意していることが多いという。「用心棒代」の要求額はたいてい小規模サイトで1万~4万ドル、大規模サイトはそれ以上になるとITコンサルタントのアムラン・ペナ氏。
米国向けに運営されているスポーツくじサイトの多くは、コスタリカやベリーズなどの小国に本拠を置いている。こうした国では恐喝事件を捜査するためのリソースや専門知識が不足している。
今回逮捕された3人が起訴された場合、公判はロシアで行われる。NHTCUはさらなる逮捕者が出ると予測している。
「連鎖的にもっと多くの犯人が逮捕されると思う。誰か1人を捕まえれば、いもづる式にもっと多くの犯人が見つかる」(ブル氏)
Copyright(C) IDG Japan, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
2
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
3
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
4
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
5
はてな、11億円流出の調査報告書を公開 偽警察、口外禁止、残業・休出200時間超、孤立……ほころびが連鎖
-
6
Z世代に聞く次の流行、「AIイラスト」が1位に 「Claude Code」も上位
-
7
東野圭吾さん死去、Xなどで追悼相次ぐ 「ガリレオ」など数々の人気作、エンジニアから転身
-
8
NVIDIAやMicrosoftなど30社超、オープンAIの防御ツール共同開発の「Open Secure AI Alliance」設立
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
「あ、その情報メモしたい!」を叶えるワイヤレスイヤフォン、Nothing「Ear (3a)」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR