農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた(1/2 ページ)
農林水産省の公式Xアカウントが6月29日に投稿した「佃煮の日」のポスターが、良い意味で「ダサい」と話題だ。広報室の担当者はITmedia NEWSの取材に応じ、今回のデザインは伝わりやすさを試行錯誤した結果だと説明。デザインの狙いやSNSの投稿体制について語った。
同ポスターは、2000年代のPCの作図ソフトで作ったような、けばけばしい色使いの1枚だ。見出しの「佃煮の日」は虹色のグラデーションで縁取り、「東京発祥」の文字はオレンジ色の集中線で囲む。皿の脇には「佃煮って100種類以上あんねん!!!!」と関西弁の吹き出しを添え、下部には目が飛び出した3人組のイラストや紫色の顔文字を配置する。どこか既視感のある派手な装飾とフリー素材風のイラストを、1枚に凝縮する。
投稿に対して、Xのコメント欄には「良いダサさ」「AIには出せない温かみがあって好き」といった声が並んだ。「Word 2003で作りましたみたいな風合い」と評する投稿や、スライドをあえてダサく作る方法を紹介する動画を引用し「既視感の正体」とするリプライもみられた。
「ダサい」デザインの狙いは
ポスター制作の狙いについて、広報室の担当者は「佃煮について知っていただいて、消費が拡大すれば喜ばしい」と示したうえで「まず見ていただかないことには始まらない」と、注目を集めるデザインを考えたとしている。
そうして行き着いたのが、今回のデザインだという。担当者は「いろいろな情報を伝える中で、どういった形が反響があるのか、伝わりやすいのかというのをいろいろ試行錯誤もしている」と説明し、「今の形がいいのではないか」との結論に達したという。チームでSNSの発信を練った結果、このデザインを採用したとする。一方、なぜこの「古さ」に振り切ったデザインにしたのか、明確な理由は語らなかった。
また、コメント欄では「AIが普及したご時世でこんな画像に巡り会えるとは」「AI使わないところがほんと良い」など、あえて生成AIを使っていない点を評価する声も目立った。実際にAIを意識した狙いがあったのか聞くと、担当者は生成AIへの対抗を意図したものではないと明かした。
同省は数日前に生成AIを使った投稿も公開しており、「使わないということではない」と説明。手作り感で差別化する狙いは「そこまでは考えていなかったというのが正直なところ」とした。今回の評価は、コメント欄を見て「確かにそういう面もあるんだな」と後から気づいたという。
Xでは、農水省はSNSの活用が巧みだと評する声もある。担当者はこれらの運用体制について「広報室という部署で主にXを含めSNSを運営している」と説明。「定期的に編集会議として集まって、どういった投稿がいいのかなどネタ出しをしております」と述べ、今回のポスターも会議で出たアイデアの1つだとした。
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