劇場がある暮らし――Theater Style
ホームシアターを始める人のための「スクリーンの“いろは”」(3/3 ページ)
スクリーン生地素材の“いろは”
スクリーンに使われている生地素材も、視聴環境に応じた最適なものを選ばなくてはいけない。素材を間違えると、外光や迷光(室内に残るわずかな光)の影響を受けたり、暗過ぎる/明る過ぎる/視聴場所によって見え方が異なるといったことが生じてしまうのだ。
生地素材は大別して「ビーズ」「マット」「パール」に分けられる。
ビーズタイプは、表面層に超微粒子のガラスビーズを塗布したもので、プロジェクターの投射光を来た方向に戻す「回帰特性」に優れていることから外光の影響を受けにくいのが特徴だ。
パールタイプは、真珠のような表面処理を生地に施したもので、ビーズタイプとは逆にプロジェクターからの投射光を入射角度と対称方向に同じ角度で反射させる「鏡面反射特性」を持つ。3管式の天井吊り設置などで効果的な生地素材だ。
マットタイプは、表面層に光沢のないマット処理を施し、プロジェクターからの投射光をすべての方向に均等に反射させる素材を使っている。光が様々な方向に戻っていく「拡散性」に優れていることから、視聴位置のベストポジションが広くキープでき、マット処理でしっとり滑らかな映像が表現できるのが特徴だ。
「プロジェクターの明るさがまだ300~400ANSIルーメンしかなかった昔は、スクリーン側の光の減衰をいかに減らして明るさを保つかが重要だった。パールタイプも、パワーのあまりないプロジェクターを天井設置するために生まれたようなもの。だが、最近のプロジェクターは輝度も1000ANSIルーメンを超えるものがほとんどで、ギラつきが目立つパールを使う必要がなくなってきた。当社のスクリーンラインアップからもパールタイプはなくなった」(山下氏)
現在は、外光や迷光の影響があるリビングから専用シアタールームまでオールラウンドにこなすビーズタイプがホームシアター向けスクリーンの主流になっている。だが、マットタイプでもキクチ科学研究所の「グレイシリーズ」のように、外光や迷光の影響を最小限に抑えた表面処理を施してリビングでもマットタイプならではのしっとり滑らかな映像と高コントラスト感が味わえる製品も登場している。
「使用するプロジェクターによっても、見え方がずいぶん違ってくる。単純にリビングはビーズタイプ、専用ルームはマットタイプと決め付けることもできない。ホームシアターを楽しむ上で、スクリーンの選択はプロジェクター以上に重要かもしれない。ユーザーが実際に店頭で確認してみるのが一番」(山下氏)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
2
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、PCのバックアップと電源オフ呼びかけ VPS利用者に きょう正午の攻撃予告受け
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
7
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
8
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
政府、サイバー攻撃の「緊急対策パッケージ」来週中に策定へ 高市首相がサイバー閣僚会議の初会合で指示
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR