文化庁、著作権分科会 法制問題小委員会の審議を公開――委員は学識経験者が中心に
文化庁は、文化審議会著作権分科会(*1)に属する小委員会の一つである、法制問題小委員会の第1回審議を公開のもとに開催した。
これまで、同分科会および委員会の審議は非公開にて行われていたが、8月2日に行われた分科会総会で審議を一般公開することが決定、今回の措置となった。
今期、著作権分科会では「法制問題小委員会」「契約・流通小委員会」「国際小委員会」という3つの小委員会の設置が決まっており、今回、公開審議が行われた法制問題小委員会は著作権に関して法的な側面から問題を提起し、討議することを目的とする。
総会後の第1回となる今回は主査(小委員会の委員長に相当する)の選出が行われたほか、今後の検討方針などについて自由な意見交換がなされた。
主査には東京大学教授の中山信弘氏が選出され、委員も弁護士や学識経験者を中心に組織された。以前の法制問題小委員会では、構成委員に権利団体の関係者が多過ぎるという指摘があっただけに、学識経験者を中心としたことによって、より公平な議論が期待できるだろう。
委員は主催の中山氏を含んだ22人で構成される。委員は以下の通り。
飯村敏明氏(東京地方裁判所判事)、石井紫郎氏(日本学術振興会学術システム研究センター副所長)、大渕哲也氏(東京大学教授)、加藤さゆり氏(全国地域婦人団体連絡協議会事務局長)、小泉直樹氏(慶應義塾大学教授)、里中満智子氏(漫画家)、潮見佳男氏(京都大学教授)、末吉亙氏(弁護士)、茶園茂樹氏(大阪大学教授)、土肥一史氏(一橋大学教授)、苗村憲司氏(慶應義塾大学教授)、永井多惠子氏(世田谷文化生活情報センター館長)、中村伊知哉氏(スタンフォード日本センター研究所長)、中山信弘氏(東京大学教授)、野村豊弘氏(学習院常務理事)、浜野保樹氏(東京大学教授)、前田哲男氏(弁護士)、松田政行氏(弁護士・弁理士/青山学院大学教授)、村上政博氏(一橋大学教)、森田宏樹氏(東京大学教授)、山地克郎氏(ソフトウェア情報センター専務理事)、山本隆司氏(弁護士)
今回は第一回目ということもあり、議論というよりは参加者が自由に意見を交換するという感が強いものであった。
参加者からは「技術によって著作権者と消費者が接近している」「著作権法はできるだけシンプルにし、創作意欲をわかせるようなあり方が望ましいのではないか」といった意見が出されたほか、文化庁側からも「インターネットでのみ販売されることを想定した著作物が登場するなど、法律と現状がかみ合っていない部分も見受けられる」といった意見が飛び出すなど、今後の検討課題について活発な意見が交換された。
委員会は今後、月1回ペースでの開催が予定されており、討議を重ねながら著作権法に係る検討事項を整理し、来年1月に開催される本年度第2回著作権分科会に報告書を提出する予定。
*1 文化審議会は文部科学大臣及び文化庁長官の諮問機関
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