レビュー
強力な手ブレ補正+長寿命――完成度を高めた新LUMIX(1/4 ページ)
昨年一番伸びたデジカメメーカーと言えば、やはり松下電器産業。それのけん引役となったのは、ベストセラーの「DMC-FX7」だ。薄型大画面コンパクトというトレンドをすべてしっかり押さえたうえ、他社にはない「光学式手ブレ補正」という必殺技を持っていたからだ。画質も初期のLUMIXシリーズに比べるとかなり向上して安定してきていた。
でも欠点もあった。1つはバッテリーの持ちがよくないこと。2つめはこのクラスにしては動画性能が弱かったこと。
そこで今回登場した「DMC-FX8」はというと、明らかにDMC-FX7のマイナーチェンジであるが、DMC-FX7の良さを下手にいじらず、余計な手は加えないで、欠点をつぶしてきたのである。この辺が松下の地道でえらいところだと思う。
スタイリッシュ&コンパクトの王道を行く基本スペック
厚みは24.2ミリ。この数値はだいたい液晶モニターがでっぱっているところの厚みで、グリップ部はもうちょっと薄く、レンズ部はもうちょっと厚い。高さは50.5ミリで幅は94.1ミリ。競合機である「IXY DIGITAL 55」や「EXILIM EX-Z57」に比べると高さは低くて幅はちょっとあって、ほんの少しだけ厚い。そんな普通のスタイリッシュコンパクトサイズのボディを持つのがDMC-FX8だ。
他社と差別化しているのはそのボディに入っているレンズだ。2段沈胴で飛び出てくるレンズは35~105ミリの光学3倍ズームでF2.8~5.0。スペック的には普通だが、ここに光学式手ブレ補正が入っている。現在このクラスでは唯一の3倍ズーム手ブレ補正デジカメで、それをこのサイズに納めたのはすごい。
手ブレ補正には常時補正をかけるモード(つまり液晶画面でプレビューを見ている状態から補正をかけている)と、撮影する瞬間のみ手ブレ補正をかけるモードが用意されている。
光学式手ブレ補正は、レンズの一部をジャイロが検出したブレに応じて微妙に動かすことで手ブレをキャンセルする技術なので、レンズの動ける範囲は決まっている。常時補正のモード(モード1)では常時手ブレをキャンセルする方向にレンズが動いているため、シャッターを切った瞬間にレンズの位置が端っこにあるといざというとき補正が効ききらないことがある。
逆に露光する瞬間のみ補正するモード(モード2)は常にレンズが中心にある状態から補正がかかるので、補正具合が安定するし、レンズはなんだかんだいって中央が一番高画質なのでより有利なのだ。モード1とモード2の違いはそういうことである。モード1なんて言われても分からないので、そろそろ平易な表記にして欲しいと思う。
ただ両者の補正具合の差がどのくらいかというと、体感ではよく分からない。液晶モニターを見て被写体を追っているとき、補正がかかっている方が撮りやすいなら前者、少しでも補正効果が欲しいなら後者というところか。
CCDは1/2.5インチの500万画素。2005年上半期にもっともよく使われたCCDだ。
撮影距離は通常で50センチからと、ちょっと長めなのが残念。マクロモードではワイド側で5センチ、テレ側で30センチまで寄れる。LUMIXは他社のデジカメと違い、マクロはモードダイヤルに独立したモードとして割り当てられているため、いちいちダイヤルを回す必要があり、それなら標準で30センチくらいまで寄れるようにして欲しいかなと思う。
ISO感度は50~400で、オートにしておくとISO200まで上がる仕様だ。ISO200にしてもあまりざらつきはないが、その分ディテールが甘くなる。内部でノイズリダクション処理ををかけているようだ。ISO400だとそれでも耐えきれずに偽色ノイズが出てきて荒れてくる。でもこのクラスとしては悪くないできだ。
高速モードが追加されたAF機能
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