IBMがAppleに反論――「PowerPCの消費電力に問題なし」(2/2 ページ)
アドキンス氏が見たところ、Intelは主にモバイルプロセッサ技術と、IntelプロセッサがAppleのソフトに適合するという点でAppleの支持を勝ち取った。ただし同氏は、IBMにはモバイルPowerPC 970などの製品を提供する能力があると主張している。
Appleはまず、IntelのPentium Mをローエンドデスクトップ・ノートマシンに採用する見込みだ。
「Appleは、もっとソフト投資に力を入れ、Intelのロードマップを端から端まで活用することにしたのだと思う」(アドキンス氏)
「ポータブルへの重点の方が大きかったのだ。Intelは大規模なポータブルベースビジネスを推進し続けている。わたしが言える限りでは、Appleはそのように結論を下した」と同氏。
しかし、ジョブズ氏がほのめかしたように、Intelがジョブズ氏に対し、Intelの方が消費電力と性能の点でPowerPCよりも有利になる新しいロードマップを見せた可能性もあるとアナリストの1人は指摘する。
「ジョブズ氏は、まだどの半導体アナリストにも見せられていない未来のロードマップを見せられたと推測している」とEnvisioneering Groupの主席アナリスト、リチャード・ドハティ氏は語る。
「IBM(のアドキンス氏)が言っていることは本当だ。プロセッサ出荷に関して言えば、IBMが先行している。ジョブズ氏が講演で言ったことから、(Intelの)ロードマップの中に、IBMに並ぶ、あるいはIBMを追い越す何らかの動きがあることは明らかだ。しかし、AppleかIntelがそのロードマップを公開するまでは、(ジョブズ氏の言ったことは)具体化されない」(ドハティ氏)
意見の食い違いはあるものの、IBMは当面Appleへのプロセッサ供給を続ける。Appleは、PowerPCベースのPowerMacを少なくとももう一世代リリースすると示唆している。同社は、PowerPC 970のデュアルコア版(970MP)をPowerMacに採用する見込みだ。
「彼らに提供する製品はまだたくさんある」とアドキンス氏は語ったが、詳細は明らかにしなかった。「この(Appleの)移行は一晩のうちに行われるようなものではない」
その一方で、IBMはPowerプロセッサ計画を推進し、ほかの多数の顧客と協力している。
同社は90ナノメートルプロセスで製造する強化版サーバプロセッサ「Power5+」の立ち上げ準備を進めている。
また、ソニーのプレイステーション 3に搭載されるCellプロセッサや、MicrosoftのXbox 360で採用されるPowerPCプロセッサの製造など、ゲーム機向けプロセッサも手がけている。
同社はさらに、Powerアーキテクチャをオープンにして採用を拡大する取り組みを続けるとともに、それに付随する設計・製造サービスを売り込んでいる。
「われわれが多くのセグメント――新しい市場機会を可能にするゲーム機など――において、Powerにより成し遂げてきた成功を考慮すると、Powerはコンシューマーから企業の従来のコンピューティングまでカバーできる、かなり差別化されたソリューションであり続けると思う」(アドキンス氏)
「われわれは今後も、深い共同作業、そして顧客がエンジニア、特定の技術と設計手腕を利用できる方法という点で、多数の顧客と協力していく」と同氏は語っている。
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