インタビュー
“クルマでもビエラ”を目指すパナソニック(1/2 ページ)
「テレビを見る」という行為は、何も自宅のリビングだけに限った話ではない。対応携帯電話やポータブルテレビなどを用いれば外出先でも楽しめるほか、カーナビもその多くがテレビチューナーを内蔵しており、車内でもテレビ番組を楽しめるようになっている。
そのテレビ放送がデジタル化を進めていることは周知の事実。関東・近畿・中京の3大広域圏で2003年12月1日から開始された地上デジタル放送(地デジ)も2006年12月までには放送エリアを全国都道府県庁所在地に広げるほか、2006年4月からは移動体向けのデジタル放送「ワンセグ」も本放送が開始されている。
放送波がデジタル化する時代を迎え、カーAVにおけるテレビ視聴はどのように変化していくのか。カーナビゲーション/AVシステム「Strada」シリーズを展開する松下電器産業 パナソニックAVCネットワークス社の高橋伸幸氏(映像・ディスプレイデバイス事業グループ カーテレビSBU 営業グループ 商務チーム チームリーダー)に話を聞いた。
車内でもメインは12セグの地デジ
同社は2005年5月に「Strada F」クラスの新製品を発表した際、同時に車載用としては業界初となる地上/BS/110度CSデジタルの3波対応チューナー「TU-DTV100」を発表。2006年3月には同製品のワンセグ対応アップデータを提供開始し、車載用地上デジタル/ワンセグチューナー「TU-DTV20」を発表している。
――Strada Fシリーズは2004年の初代製品発表時からD2端子やワイドVGA画面を備えるなど、デジタル放送への対応を積極的に進めていますが、どのような方針で製品を企画しているのでしょう?
高橋氏: 松下電器産業としては薄型テレビ「ビエラ」のほか、レコーダーの「ディーガ」、CATVセットトップボックス(「TZ-DCH500」「TZ-DCH505」「TZ-DCH1000」など)とデジタル放送への対応を進めています。車載機器での対応はその流れの一環です。
私たちには「ビエラ」や「ディーガ」のイメージがありますから、クオリティの高いデジタル放送をいかに美しく車内で再現するかが車載機器におけるテーマです。そのため、Strada Fクラスと同時に発売したデジタルチューナーには、ビエラと同じ画像処理プロセッサー「PEAKS」を搭載しています。もちろん、車内と家庭では視聴環境がかなり異なりますから、ディスプレイ側には外光変化に対応する自動輝度調整機能など、独自のチューニングを施していますが。
カーナビのディスプレイはタッチパネルなのでフィルタを2重にする必要があり、一般的な液晶テレビに比べると、どうしても画質は劣ってしまいます。ですが、同時に発表した車載用テレビ「TR-T110WV1」「TR-T90WV1」ならば、純粋な「テレビ」なので、より高画質に楽しんでもらえると思います。
デジタル放送対応製品の発売から既に半年以上が経過していますが、ユーザーからの反応は予想以上です。これまでの車載テレビでは停車時はとにかく、リアモニター用として移動ながら写すとちらつきやノイズが多く見られましたから。これまでの車載テレビに不満を持っている人がこちらの想像以上に多かったと言うことでしょうか。
――4月から開始されたワンセグ放送については、どのように考えていますか?
高橋氏: 視聴する場所が車内であっても、ビエラのイメージを持たせるために「大画面」と「高画質」は欠かせません。ワンセグ放送は解像度が低い(320×240ピクセルもしくは320×180ピクセル)なので、車載機器のディスプレイ(CN-HDS955MDは解像度800×480ピクセルの7V型液晶パネルを搭載する)に映し出すと、どうしても画質面で見劣りがしてしまいます。
サイマル放送が解除されるころには「ワンセグ放送をどのように車内で楽しむか」という課題に答えなくてはいけないかもしれませんが、私たちの狙いは車内で(12セグメントの)地上デジタルを美しく映し出すことです。あくまでもメインは(12セグメントの)地上デジタルで、ワンセグ放送は、(12セグメントの)地上デジタルが受信しにくい場所で利用する、補完的な放送ととらえています。
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