新作DVD情報
薄幸女優のジェニファーに黒い水の恐怖が襲う――「ダーク・ウォーター」
ダーク・ウォーター プレミアム・エディション
日本では黒木瞳主演で映画化された鈴木光司の小説「仄暗い水の底から」を「セントラル・ステーション」「モーターサイクル・ダイアリーズ」で知られるブラジルの新鋭監督ウォーター・サレスがハリウッドでリメイクしたホラー。
離婚調停中で6歳の娘セシリアの親権を争うダリアは、早急に住むアパートと仕事を見つけなくてはならなかった。マンハッタンのアパートは家賃が高く、彼女はニューヨークの外れにあるルーズベルト島の古いアパートを不動産屋に勧められる。家賃の安さから、湿っぽい9階の部屋を借りることに。
しかし引っ越してみると天井にはシミがあり、そこから黒い水が滴り落ちていた。管理人に修理を頼んで張り替えてもらうが、再びシミは現れ、日増しに大きくなるばかり。さらに不気味な現象は続き、水道の蛇口には髪の毛が混じり、セシリアは他の人間には見えない空想上の友人ナターシャと会話をするようになる。ダリアもまた地下のコインランドリーで少女の幻影を見るなど心身ともに追い詰められていく。そんな彼女の脳裏には幼い頃の母親との暗い記憶が蘇り……。果たして、このアパートにまつわる恐ろしい過去とは!?
オリジナル版以上にシングルマザーの心の闇の深さに肉薄。アル中だった母親に愛されなかった幼少期がトラウマとなり、今は娘を夫に奪われるのではないかという不安にかられるヒロインの苦悩が、次第に広がっていく天井のシミとリンクするかのように上手く表現されている。それにしても、殺風景な集団住宅が立ち並ぶルーズベルト島のロケーションはよくぞ見つけたというくらい、この映画のじっとりとした雰囲気にハマっている。降りしきる雨の陰鬱さも効果的だ。
主演は「ビューティフル・マインド」でアカデミー賞所援助優賞に輝き、いまや演技派へと成長したジェニファー・コネリー。美しいストレートの黒髪に、吸い込まれそうなグリーンの瞳がそうさせるのか、どこか影のある幸薄そうな女性を演じたら天下一品である。
共演は「海の上のピアニスト」のティム・ロス、「シカゴ」でアカデミー賞ノミネートのジョン・C・ライリー、「父の祈りを」のピート・ポスルスウェイトら個性派俳優たちが脇を固めている。
ウォルター・サレス監督を筆頭に、撮影には「オール・アバウト・マイ・マザー」などアルモドバル作品の常連アフォンソ・ベアト、編集は「シティ・オブ・ゴッド」でアカデミー賞ノミネートのダニエル・レゼンデ、美術は「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」ほか個性的なヒット作を手掛けるテレーズ・デプレス、音楽はデイヴィッド・リンチ作品で知られるカリスマ作曲家アンジェロ・バダラメンティなどスタッフも敏腕揃い。
DVDは2枚組のプレミアム・エディションでリリース。本編は104分の劇場公開版と103分の特別編集版(US Unrated Version)の2バージョンを収録。特別編集版にはヒロインが見る夢のシーンが追加され、夢の後で電話するシーンが削除されている。初回版のみ撮影風景に迫るメイキングや未公開シーン集などの特典ディスク付き。
関連サイト:http://www.darkwater.jp/(公式サイト)
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