短期連載:小さな本格派スピーカーを探す
名機の血統、デノン「SC-CX101」(1/2 ページ)
今回の連載は、デスクトップ上や薄型テレビと組み合わせて使いやすい国産の小型スピーカーを集めてみた。初回はデノンの「SC-CX101」を取り上げる。
試聴は、全モデルについて以下の2パターンで行った。
1つはデスクトップへの設置。パソコンでインターネットにアクセスしながら、デスクに質の高いスピーカーを置き、良い音を自分の部屋で楽しみたいユーザー向けに、ニアフィールドで試聴するスタイルだ。もう1つはリビングルームで薄型テレビの音を補強し、オーディオも楽しみたいというユーザーを想定している。
デスクトップでは、以前に紹介して高い品質を確認できた小型アンプ、オンキョーの「A-933」を用いた。プレーヤーはソニー「SCD-XA9000ES」からのアナログ音声を接続。圧縮音楽との相性を確認するため、USBオーディオデバイス経由で「iTunes」のAAC音声も念のためチェックする。
リビングルームでの試聴は、アンプにソニー「TA-DA9000ES」を用い、プレーヤーは同じくSCD-XA9000ESだ。TA-DA9000ESとはi.Linkで接続した。
試聴に使用したソースは次ページで紹介しているので、参考にしていただきたい。
デノン久々のピュアオーディオ的スピーカー
オーディオメーカーとして長い歴史を持つデノンだが、ここ数年を見るとオーディオ向けとしてはやや不満の残る仕上がりのスピーカーが多かった。特に低価格のものにその傾向が見られ、低域の量感、力感ばかりが目立つ印象が強い。しかも量重視で解像感が希薄で、低音の質を描き分けるといった資質がやや欠けていたのである。つまり、分かりやすくDVDソフトに含まれる低域を大迫力で聞かせようという意図のもとに作られたものだった。
むろん、そうしたニーズが市場にあったからこその設定だったのだが、落ち着いて音楽再生をさせてみると、少しばかり不満を残すことも確かだ。ところがSC-CX101は、一聴しただけでそれら迫力重視のデノンスピーカーとは全く異なる性格のスピーカーだとわかる。
メーカー側も“音楽”を強く意識した音作りをしたと話しており、その意志はかつてヒット製品として君臨した「SC-101」の後継モデルであることを意識したネーミングに現れている。SC-101は密閉型2ウェイでウーファー径20センチと、現在の基準からは小型とはいえないサイズだが、大型ブックシェルフブームの最中、優秀な小型スピーカーとして人気を博した。
SC-CX101は2層構造の12センチコーンを持つ小型ウーファーを装備。これに耳当たりの良い音を引き出す2.5センチのソフトドーム型ツィーターが組み合わされている。ユニットのフレームは贅沢なアルミダイキャスト製だ。
突板仕上げの高級感を感じさせるエンクロージャーは18ミリの厚みがあり、手で持っただけで剛性の高さを感じるしっかりしたものだ。これにバイワイヤ対応スピーカー端子を組み合わせるなど、徹底してピュアオーディオ指向の小型スピーカーとしている。
なお、バスレフポートは背面に配置するリアバスレフ方式を採用している。
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