麻倉怜士の「デジタル閻魔帳」
ハイビジョン作品を“買う”楽しみ(2/4 ページ)
――現在、放送や通信などハイビジョンを享受する手段はいろいろあります。BDやHD DVDなどディスク形態の次世代DVDパッケージコンテンツが果たす役割とは?
麻倉氏: これまでを振り返ると、ユーザーニーズとテクノロジー進み方がリンクして新しいフォーマットが出てくるという歴史でした。1975~76年にVHSやベータが登場し、最初はタイムシフト的な使い方でしたが、それが映画コンテンツのキャリアになりうるメディアということで一気に普及しました。ところがこれらテープメディアは映像の質が今ひとつで、音声も最初はモノラルでした。映像ファンがのめりこむきっかけを作ったのは、やはりレーザーディスクでしょう。1981年の9月からスタートしたのですが、レーザーディスクも最初から熱狂的に受け入れられたわけではなくて、一般の人はVHSで十分だったのです。
――レーザーディスクが、光ディスクカルチャーの原点というわけですね。
麻倉氏: レーザーディスクは、VHSが水平解像度240本の時に、400本という水平解像度を誇っていました。これは当時の一般的なブラウン管テレビからするとあきらかにオーバースペックなのですが、例えばソニーの「プロフィール」などで見るとVHSの映像とは明らかに異なっていました。そして1984年にはレーザーディスクにCD音声が入り、ここで映像・音声がハイクオリティな“AVの世界”に名実ともに入っていきました。
AVファンにとってはディスクの形態というのが重要なファクターで、これがテープだったら仮に同じような映像・音声のクオリティであったとしてもコレクションの対象にならなかったのではないでしょうか。
麻倉氏: ディスクはSP盤~LP盤の時代から手に取って愛でることができたり、手になじんだりするところに良さがあります。コレクションするという行為が、自分の精神生活を豊かにするのですね。その意味で、AVカルチャーにとってディスクという形態は非常に重要なのではとレーザーディスク全盛時から感じていました。それがDVDの時代になって、水平解像度は500本となり、音声は2chがリニアPCMで5.1chはドルビーデジタルとなったことで、一般ユーザーにホームシアターというカルチャーを育んだのです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
IDCFクラウドへのランサム攻撃、495の企業・自治体に影響 一部には「復元難しい」との通達も
-
2
IDCFクラウドへの不正アクセス、ランサムウェア攻撃と明らかに 運営会社が回答
-
3
バイブコーディングで作った公開中のWebアプリ、9割に脆弱性 MSの研究者など調査
-
4
損保ジャパン、約6万件漏えいか 大和証券・シチズンと同じ委託先への不正アクセスで
-
5
Google広告の代理店アカウントに不正アクセス 顧客アカウントからカジノ広告無断配信 パスキー設定も侵入許す
-
6
相次ぐ不正アクセス受け、古川デジタル相がコメント 国民に3つのサイバー対策呼び掛け
-
7
HIS子会社からパスポート情報流出か、最大627人分 昨年の不正アクセスを公表
-
8
IDCFクラウドに不正アクセス 東日本の第1リージョンで障害
-
9
「FDEが開発したAIエージェントの7割は使われず、単なるコンサルティングが販売される」 ガートナー予測
-
10
「楽天ドライブ」に不正アクセス 保存したデータなど1.5万アカウント分が取得・閲覧のおそれ
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR