モバイルTVの登場によるインパクトは?――英調査報告
モバイルTVの登場により、TV視聴はより「パーソナル」になり、ユーザー投稿の重要度が増す一方で、コンテンツ配信者や広告主にも新しい機会が生じる――フィンランドNokiaが11月10日、モバイルTVが与えるインパクトに関するロンドン大学の研究報告を発表している。この研究はNokiaの委託を受け、ロンドン大学経済学部のシャニ・オルガド氏が行った。
モバイルTVの出現により、ユーザーのTV視聴の自由度が大幅に増すことになる。報告では、ユーザーは、いつでもどこでも、自分に合ったコンテンツだけを選んで観ることができるだけでなく、時には自らコンテンツを作成、配信するようになると予測。YouTubeの急成長に見られるユーザー投稿型コンテンツへの流れは、モバイルTVにとっても鍵になる。ユーザーが、ビデオ制作に携帯端末を利用するようになるにつれ、ほかのユーザーにコンテンツを配信できるような、新しい放送プラットフォームが現れると予測。こうした傾向を示すものとして、番組の30%がユーザー投稿という米国の投稿型TVネットワークCurrent TVの例を挙げている。
モバイルTVの登場は、TV局などのコンテンツ配信者や広告業界にも、新しい機会を提供すると指摘する。従来のTV配信では不可能だった「ピンポイントな」コンテンツ配信ができるようになるため、コンテンツがよりパーソナルでインタラクティブなものになるという。また、コンテンツの短時間化も進むと指摘。広告では5~7秒という長さの広告枠が、TV番組もより短い番組や、長い番組や映画を分けて配信するなどの新しい配信フォーマットが出現すると見ている。
モバイルTV向けの番組としては、ニュースやエンターテインメント、子供向けの番組が人気となると予測。また、ユーザーのいる場所や時間に即したローカルな内容の番組も登場する。小さな画面で観ることを想定することにより、映像は語り手の顔やクローズアップに重点が置かれるようになり、従来のTV番組に比べ、アナウンスよりもビジュアル面をより強調した番組が増えると見る。また、従来のプライムタイムは夜と早朝とされてきたが、モバイルTVの出現で、日中にも新たな「プライムタイム」が出現すると予測。既にヨーロッパでのモバイルTVトライアルで、そうした傾向が観察されているという。
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