レビュー
盛りだくさんの機能を使いこなせるか――ペンタックス「K10D」(4/6 ページ)
手ブレ補正機構を自動ゴミ除去に応用
手ブレ補正は、ブレに応じてCCDを移動して補正を行うCCDシフト式を採用する。それをゴミ除去にも活用し、起動時または任意のタイミングでCCDを振動させ、CCD前面に付着したゴミを振るい落とせる。ゴミ除去の作動時には、瞬間的にコンコンと小さな音がして、振動が手に伝わるのは少々違和感を覚えるが、慣れれば気にならない。
これらの手ブレ補正や自動ゴミ除去、さらには防塵防滴ボディがK10Dのセールスポイントになっているが、個人的にはあまり気にしていない。もちろん、どれも失敗の軽減や信頼感につながる大切な機能ではある。現に、試用では手ブレ補正とゴミ除去の恩恵を大いに感じた。ただし、撮影の本質とは直接関係ない付加的で補助的な機能ともいえる。K10Dに限らず、最近は手ブレ補正とゴミ除去ばかりが注目されがちなので、あえてそう言いたい。
それよりも、前ページまでで述べた操作の幅広さや柔軟性がK10Dのいちばんの魅力だと思う。絞りやシャッター速度、感度、ホワイトバランスなどを素早く正確に設定できること。しっかりとしたホールド感があり、ファインダーが見やすいこと。AFがてきぱきと作動し、被写体を的確にとらえられること。誰にでも簡単に撮れるエントリー機ではなく、撮ることにこだわる写真愛好家向けのカメラなら、失敗を防ぐ機能以上に、道具として使いこなすための操作性が重要なはずだ。
撮影の自由度という点では、K10Dは同社製品の中では最良の選択であり、同じ価格帯の他社製品に比べても1、2を争う内容だ。といっても、まったく不満がないわけではない。連写のスピードや暗所でのAF速度、レリーズタイムラグなどは価格相応といえばそれまでだが、まだ改善の余地はある。カスタム設定は豊富だが、さらにあんな機能やこんな設定があれば、なお便利だろうと感じる部分も少なくない。つい欲が出て注文を付けたくなるのは、いろんなことができるからこそかもしれない。それくらい使いこなすのが楽しいカメラだ。
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