Blu-rayとHD DVD、規格争いの現状(2/3 ページ)
一方、北米市場ではHD DVDが健闘している。北米でのプレーヤー販売は、まだ10万台に届いていないようだが、対応タイトルが非常に充実している。前述したようにユニバーサルのタイトルは魅力的なものが多く、ワーナーのタイトルも音声仕様がHD DVDの方だけにロスレス音声が入っていることがあるなど、“HD DVDの方がお得”という印象を持っているマニアも少なくないようだ。
くわえてBDは、ローンチタイトルがあまりにも無惨な画質だった(→関連記事)。立ち上げ期に購入するユーザーは、ある程度のコダワリを持って高コストなHD DVDあるいはBD対応機器を購入している。そうしたユーザーに対してぶつけたタイトルが、HD DVDの初期タイトルよりも低画質だったというのは、明らかに戦略的な失敗である。
その後、年末に向けて発売されているタイトルは、おおむね高画質だ。ディズニーや20世紀フォックスあたりのタイトルも悪くなく、中にはハッとする良いものもあるが、最初に発売されたタイトルの悪いイメージを(少なくともマニア層は)引きずっているようだ。
HD DVDが北米で健闘している理由は他にもある。“DVD”という名称がキャッチーであること(単純にDVDが良くなったものという印象がある)、安価なプレーヤーがあることなど。まず序盤はHD DVDが予想以上に上手に消費者にアピールできたとはいえる。
一方、BDはPS3の北米での発売後も、大幅には売り上げが伸びていないことに失望の声もある。関係者は「PS3の効果が出てくるのは1月以降。まだ現在はBDパッケージソフトのタイトル数を増やし、流通への浸透を上げていく段階」と意に介さない。実際、ジワジワとBDの販売数は伸びてきているようだ。
「北米で相当、お金をかけてHD DVDのプロモーションを支えている。いつまでその資金が続くか」という見方をするBD関係者もいるが、金銭でHD DVDを支えているという情報は入ってきていない。BD関係者の期待とは裏腹に、北米市場の規格争いは長引く可能性が出てきている。
ひとつの鍵はユニバーサルの動向だろう。同社はHD DVD規格の立ち上げに際して、少なくとも2006年中はHD DVDのみにタイトル供給をするという契約があるという。ならば1月にもユニバーサルのBDへの参入発表がおかしくはない。そうHD DVD関係者に話をぶつけてみると「1月では早すぎる。しかし、いずれにしろHD DVDへの供給は今後も続けられるはずだ」と応じた。春ぐらいまでにユニバーサルが両規格に供給するようになれば、状況は一変する可能性はある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
資さんうどん、従業員の退職理由などが外部から閲覧可能に 委託先の勤怠システムに設定不備
-
2
NEC、委託先の情報漏えいで謝罪 「セキュリティ事業を手掛ける企業として反省」
-
3
Google、「Gemini 4 Carbon」発表 「Argon」公開から2週間、サイバー防御能力などを強化
-
4
渦中のGMO、熊谷代表の発信は“火に油”か? 「経営トップが自ら広報」の功罪
-
5
JALの予約システムに不正アクセス 約9万人分の予約情報が漏えい 一部ではパスポート番号も
-
6
Apple、初のタッチ対応「MacBook Pro」発表 新型OLED搭載、国内価格は49万9800円から
-
7
VTuber「兎田ぺこら」グッズにSNSで風評被害→示談成立 「保護者同伴で謝罪などがあったため」
-
8
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
9
「ツイキャス」不正アクセスで停止 復旧までに「相応の時間」
-
10
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR