2007 International CES
“プラズマを超えるプラズマ”を披露したパイオニア――“世代違い”の新画質(2/2 ページ)
CEATEC時点からさらに改良したというパネルを北米に持ち込んだデモでは、PDPにとって不利とされる明るめの照明状態から、照明を落とし気味にした状態まで、照度をコントロールしながら、現世代のパイオニア製PDPと比較していた。比較対象が60インチWXGA機であったため、単純な比較はできないものの、その黒沈みとコントラストの高さからくる立体感は圧倒的だ。
また黒沈みが映像全体に良い影響を与え、シャドウ部やハイライトといった色が載りにくい輝度レンジでも、しっかりと色が乗る。肌のハイライト部でディテールが深くなり、暗部に見えなかった階調が見えてくる。若い女性のアップでは、ハイキーな映像の中にあって産毛までがハッキリと見えてくる。その映像には凄みすら感じられた。
圧巻は肌色からシャドウの真っ黒へと落ちていく部分。急に階調がなくなり黒へと落ちるのではなく、最後までキッチリと粘るのである。
この点に関して佐藤氏に伺うと、これは輝度5%以下という、低輝度レンジにおける輝度変化をリニアにできたためだと説明した。従来の技術では、PDP、LCDいずれも輝度5%以下ではリニアに輝度が変化せず、急激に黒へと落ちてしまう。新型はこの部分での忠実性が5倍にアップした。
コントラストは公式値で2万対1だが、これは測定器が0.05%以下の輝度を正確に計測できないための数値。実際には黒がピークの0.05%以下になっており、そのコントラスト比はSEDと見た目には変わらない。前述したように階調性も向上しており、従来的なPDPという概念を大きく超える映像だ。「PDP」あるいは「プラズマ」といった表現を使うのではなく、何か新しい方式名を考えた方がいいのではないか? と思えるほどの差がある。
どうやら現時点では年内、日本での発売は難しいようだが、しかしCEATEC時点では“未来のPDP”という印象が強かった新技術が、思いの外、早くお目見えすることは間違いなさそうだ。コストやシェア拡大よりも、高品質・高画質にこだわるパイオニアの次世代PDPへの期待が、より一層高まる印象的な展示だった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR