デジモノ家電を読み解くキーワード
EXIF (1)――JPEG画像を引き立たせる「EXIF」
EXIFは“デジカメ写真の情報庫”
デジタルカメラで撮影した写真(JPEG)には、画像以外にも多くの情報が記録されている。撮影日時にカメラの機種名、レンズのF値やシャッター速度などなど、その情報を参照すれば写真に関する多くがわかる。EXIF(Exchangeable image file format)は、市販のデジタルカメラほとんどすべてに採用されている、情報の記録に関するオープンな仕様だ。電子情報技術産業協会(JEITA)により規格化され、2002年公開のEXIF 2.2が最新版となっている。
当初、EXIFは画像データの再生/交換に重点を置いて規格が制定されていたが、EXIF 2.2ではプリントサービスでの活用も考慮されている。ストロボの状態や露出時間、撮影シーンの種類(人物や風景、夜景など)といった情報が整備されたのは、主に写真印刷時の自動補正処理が目的だ。GPSに関する情報も追加され、撮影地点の詳細な情報も記録可能になった。デジタルカメラの普及と用途の拡大に伴い、情報庫としての役割が整備拡充された格好だ。
画像を引き立たせる“つま”
EXIFでは、画像ファイルをJPEGもしくはTIFFと定めている。音声に関する取り決めもあるが、ここでは画像、特に利用頻度が高いJPEGを例に解説を進めることにしたい。
JPEGには、ファイル先頭から数えて決まった位置を区切り(マーカー)とする運用ルールがある。そのうち特定範囲は「アプリケーションマーカーセグメント」とされ、画像とは直接関係ないデータ保管領域として利用できる。
EXIFではこの仕組みを利用し、JPEGに情報を埋め込んでいるのだ。EXIFの情報が画像データを引き立たせていることを考えれば、JPEGが刺身でEXIFが"つま"、といってもいいだろう。この“つま”が何であるか、ID(タグ番号)と対応するデータ種を定めたものがEXIFという規格なのだ。
ただし“つま”は誰にでも見えるわけではなく、EXIFデータを解釈可能なアプリケーションが必要になる。EXIFデータは後から編集することも可能だが、当然そのような機能を備えたアプリケーションでなくてはならない。EXIF 2.2準拠のデジタルカメラで撮影したからといって、あらゆるアプリケーションでEXIFデータの中身を確認できるわけではないことを理解しておこう。
次回は、EXIFデータを確認する手順や活用方法について解説する予定だ。
執筆者プロフィール:海上忍(うなかみ しのぶ)
ITコラムニスト。現役のNEXTSTEP 3.3Jユーザにして大のデジタルガジェット好き。近著には「デジタル家電のしくみとポイント 2」、「改訂版 Mac OS X ターミナルコマンド ポケットリファレンス」(いずれも技術評論社刊)など。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
6
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR