Google対Microsoft、SNS戦争の意味は?
GoogleとMicrosoftがまた戦った。今回は、人気のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の少数持ち分をめぐる戦いだった。もっとも、真の戦利品は、FacebookがMicrosoftと提携している広告主からの広告だけを受け入れ続けるかどうかの決定権だったのだが。
この戦いの勝者は……Microsoftだ!
GoogleがMicrosoftやほかの企業にこうした戦いで負けることはあまりない。だからおそらく、Googleがハロウィンの10月31日に、複数のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)に対応したアプリケーションを開発するためのオープンシステム「OpenSocial」を明らかにしたのは、純粋な偶然だろう。今夜、どういうわけか窓に石けんで落書きされてしまう(ハロウィンのいたずらとして)のと同じ、純粋な偶然だ。
まじめな話、Googleは以前から、ソーシャルサイトがコンテンツをサイトからサイトへとシンジケート配信できるクロスサイトアプリケーションに取り組んできたとわたしは確信している。Googleでも、ビジネスパーソン向けSNSのLinkedIn、自社傘下のOrkut、Friendsterなど、十数社のパートナーを2~3日では集められない。あるいは、できたのかもしれないが。
いや、そんなはずはない。わたしには、Googleがしばらく前からこの計画を進めていたという確信がある。Googleがやろうとしていることを技術面とビジネス面から見れば、OpenSocialは完ぺきに合っている。
Googleはオープンシステムを望み、必要としている。それほどではないが、オープンソースも求めている。彼らはWebに置けるあらゆるものに広告を販売することで金を稼いでいる。そのシステムがオープンであれば、GoogleのエンジニアにはWeb中のほとんどのものに広告を載せる方法を見つけるだけの十分な賢明さと迅速さがある。あるいは、もしもWebの何かに広告を載せられなかったら、Googleはその何かにどうやってPageRankスコアを付ければいいか知っている。そしてユーザーがサイトやアプリケーション、友人などを見つける最高の機会が、Googleの検索エンジンを通して提供される。
Googleが自らオープンシステムを構築できるのなら――それこそまさに彼らがやっていることだ――もっと簡単だ。それを開放すれば、オープンソース開発プロセスによって新しいシステムがすぐに立ち上がり、同時に迅速なデバッグが行われる。
考えてみれば、Facebookをめぐる戦いは、GoogleとMicrosoftについて多くのことを物語っている。Googleは自社の広告をオープンにしたいと考えている。Microsoftは――非常にMicrosoft的だが――Facebookの広告をすべて自分のものにしておきたがっている。
もっと踏み込んで考えてみよう。今、Microsoftは本当に顧客にSharePointを買ってもらいたいと思っている。そう考えていけない理由はないだろう? SharePointの万能ナイフ的なコラボレーション機能を最大限に活用するには(ここで大きく息を吸って)Biztalk Server 2006 R2、SharePoint Server、Visual Studio Team System、SQL Server、Server 2003、Office 2007を買わなくてはならない。ああ、Exchangeもだ。Exchangeを忘れちゃいけない。
わたしにとって、SharePointはMicrosoftの「拡張して取り込む」戦略の縮図だ。これを買うと、高価なサーバ-デスクトップパッケージをフルで買わなくてはならない。レドモンドに企業の魂を売るのとまったく同じとは言わないが、それに近いことだ。
一方Googleは、Google Apps PremierやStandardエディションなど、Googleのオープンなサービスやアプリケーションを使えば、Microsoftの製品でできるのと同じことがほとんどできると言っている。ただし、1つ大きな違いがある。Googleの場合は無料かかなり安価だ。もちろん、GoogleにはSharePointのようにネットワークにまたがる作業を統合する方法はないが。あるいは、もうすぐOpenSocialでそれができるようになるのだろうか?
結局のところ、Microsoftは既にWeb2.0サイトをSharePointでリンクさせようとしており、今はSharePointをインターネット全体で使える。SharePointに統合されたSNSは、もう一歩で実現しそうだ。今考えてみると、GoogleはOpenSocialをかなり前から計画していたのかもしれない。
これはGoogleとMicrosoftの単なる新たな戦いの1つに見えるかもしれない。Web広告収入をめぐる戦いに思えるかもしれない。だがわたしは、それ以上のものだと思っている。ビジネスネットワークをコントロールすることになる技術モデルを持つ企業と、それよりもずっと大きな、21世紀の初めを支配することになるビジネスモデルを持つ企業の戦いだと思う。
Google対Microsoftの戦いは始まったばかりなのかもしれない。
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