新製品チェック
「赤道儀なしで天体追尾撮影」の仕組みは? ペンタックスの一眼レフ用GPSユニット
ペンタックス(HOYA PENTAXイメージング・システム事業部)が6月下旬に発売するデジタル一眼レフ用GPSユニット「PENTAX 0-GPS1」(実売予想価格は2万円前後)は、三脚さえあれば天体を点像のまま長時間露光で撮影できる簡易自動追尾機能を搭載しているのが特徴だ。
星などの天体は暗いので、それなりに写すには長時間の露光が必要だ。だが三脚にカメラをセットして夜空に向けて長時間露光しても、星は点ではなく線を描いて写ってしまう。地球の自転に伴い、天体が日周運動をしているからだ。
星を点像で写すには、回転軸を天の北極/南極に合わせることで天体の日周運動と同じ回転ができるようにした「赤道儀」と呼ぶ器械か、「経緯台」の場合は自動追尾機能を備えるタイプのものにカメラをセットする必要がある。
ペンタックスが発売する新製品は、同社のデジタル一眼レフに取り付け、普通の三脚に取り付けて撮影するだけで天体を簡易的に自動追尾する「アストロトレーサー」という機能を搭載している。これはどんな仕組みなのか。
同機能に必要なのは、カメラ本体に手ブレ補正機構を内蔵した「K-5」「K-r」ボディだ。GPSで取得した撮影地の緯度と、内蔵している磁気センサーと加速度センサーからカメラの状態(上下左右の傾きと方位)を検出し、撮影画角内の天体の動きを算出。手ブレ補正機構を活用し、イメージセンサーを天体の動きと同調させて移動させることで、星を点像のまま撮影できる──という。
センサーの移動可能な範囲に限りがあるため、当然ながら追尾可能な時間には制限がある。レンズ焦点距離と天体の位置(赤緯)によっても追尾可能な時間は変わってくる。
日周運動する距離が短い天の北極・南極(赤緯±90度)付近、つまり北極星付近なら、K-5と200ミリレンズの組み合わせでも5分程度の追尾が可能という。
- K-5の追尾可能時間(秒)
| 赤緯 | 200mm | 100mm | 50mm以下 |
|---|---|---|---|
| 90度 | 300 | 300 | 300 |
| 45度 | 160 | 290 | 300 |
| 0度 | 110 | 240 | 300 |
- K-rの追尾可能時間(秒)
| 赤緯 | 200mm | 100mm | 50mm以下 |
|---|---|---|---|
| 90度 | 300 | 300 | 300 |
| 45度 | 80 | 200 | 300 |
| 0度 | 80 | 170 | 300 |
ペンタックスは2009年1月まで天体望遠鏡を生産しており、その性能には定評があった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
Ankerのスピーカーでまた発火事故 過去にも5回の火災で回収・交換中 消費者庁「直ちに使用中止を」
-
2
「さくらのレンタルサーバ」に不正アクセス 583アカウントが不正ログイン被害、個人データなど漏えいのおそれ
-
3
「うんこミュージアム」公式サイト改ざん被害、個人情報4人分流出のおそれ
-
4
「Claude」の“見えない透かし”、Anthropicが仕組みを説明 「完全な書き直しなら消える」
-
5
スマートリングは日本でブレイクするか 高精度な睡眠モニターと分析の「Ultrahuman Ring AIR」を試す
-
6
千葉水害、半数以上が“ハザードマップの浸水エリア外”で起きていた ウェザーニューズ調査より
-
7
河川監視のライブカメラ水没か――千葉豪雨、村田川の映像が水中に 「こんなの初めて見た」
-
8
豪雨被害の千葉で「通れた道マップ」トヨタが公開 直近3時間の通行実績が分かる
-
9
「ほの暮しの庭」はホラーが苦手でも大丈夫! 怖さを上回る物語とスローライフの魅力をマンガ家が力説
-
10
Hugging Face分析、中国のオープンモデルが台頭 Qwenは派生モデル15万件超
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR