人間VS.コンピュータ「将棋電王戦」、団体戦は来年がラスト 今後はタッグマッチ形式に
ドワンゴは8月30日、団体戦形式の「将棋電王戦」を来年を最後に終了すると発表した。現在の団体戦は来年を最後に終了し、2016年からは人間とソフトがペアを組んで戦うタッグマッチ形式による棋戦を新たに立ち上げる。
プロ棋士5人と将棋ソフト5つが争う形で過去2回団体戦を行っており、いずれもプロ棋士側が負け越している。日本将棋連盟の谷川浩司会長が「(将棋ソフトには)プロ棋士中位以上の実力があると認めざるを得ない」と発言するなど、ソフトの進化によって人間とコンピュータの実力が拮抗する中、今後の展開が注目されていた。
団体戦は来年3~4月に行う「将棋電王戦 FINAL」をもって最後に。5人の出場棋士は10月12日に発表する。過去2回は幅広い年代から出場棋士を選んできたが、これまでの戦績を考慮し、20~30代前半のコンピュータとの対局に強いとされる若手世代から厳選し、「本気で勝ちを取りに行く最強の布陣」(谷川会長)で挑むという。羽生善治四冠をはじめタイトルホルダーの参戦を望む声も多いが「公式戦の日程などを考えても現実的にはかなり困難」(谷川会長)とした。
谷川会長は「ファンのみなさんからの人気が高い一方、プロ棋士の負ける姿は見たくないという声もあった。おそらく今は人間とコンピュータの“対決”のイメージが強いが、“共存”関係に少しずつ変えていきたい」と話す。形式変更は、ドワンゴの川上会長からの提案だったという。
代わって16年からは人間と将棋ソフトがペアを組んで対局する「電王戦タッグマッチ」を開催する。公式戦とはならないものの、名人戦や竜王戦に次ぐ規模の賞金を用意し、新たな棋戦として確立していく考えだ。
これを記念したエキシビションとして、9月~10月にかけて「電王戦タッグマッチ2014」を行う。過去の電王戦出場者や、加藤一二三九段、久保利明九段など計12人が出場し、将棋ソフトが示す指し手を参考に対局する。
川上会長は「電王戦の意義は人間とコンピュータどちらが優位なのか決めることではなく、将棋を通してそれぞれの得意な部分、補える部分をよりよく知ること。もう直接の対局はしないという宣言ではなく、今後も新たな方法で将棋の可能性を広げていきたい。ファンのみなさんが見たいだろうなという企画も含め、年末にかけてさらに発表が続くので楽しみにしてほしい」と結んだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR