中身はAndroid+Snapdragon
撮影後に“リフォーカス”できるカメラ「LYTRO ILLUM」 約20万円で国内発売
加賀ハイテックが11月5日、米Lytroが開発した、Light Field技術を備えたカメラ、「LYTRO ILLUM」を12月上旬から販売すると発表した。価格はオープンプライスだが、実売予想価格は20万円前後になる見通しだ。
LYTRO ILLUM(ライトロ イルム)は、米国では2014年7月末から販売されている製品。Lytroが開発した「Light Field技術」により、撮影後に、画面内の任意の場所にピントが合わせられるユニークな写真が撮れるのが特徴だ。国内販売に合わせてメニューを日本語化するほか、日本語版のWebサイトも用意し、サポートも手厚く行う体制を整えた。
Lytroの副社長で、グローバルセールスを担当するジェフ・ハンセン氏は、「写真が時代とともにフィルムからデジタルに進化したように、次はデジタルがLight Fieldに進化する時代が来ると考えている」と、同社の技術に自信を見せた。
LytroのLight Field技術は、センサーで光線が入ってくる方向、角度を認識して記録し、それをソフトウェア処理をすることで、後から画面内の任意の場所にピントが合わせられるという技術。この処理をするために、CPUにはスマートフォンと同じQualcommのSnapdragon 800シリーズのプロセッサを採用する。表からは見えないがOSはAndroidだという。
センサーサイズは1インチで、40Mレイ(4000万光束)のLight Fieldセンサーとしており、初代のLYTROから解像度は4倍に向上しているという。日本製のレンズは13枚構成ですべて球面レンズ。35ミリ判換算で30ミリから250ミリ相当の光学8倍ズームレンズだ。全域F2.0で絞りはなく、被写界深度は後で調節する仕組み。そのため製品にはND8フィルターが同梱される。プログラムAEのほかには、シャッター速度優先とISO感度優先のモードで撮影ができる。
背面の液晶モニターは4インチでタッチパネルになっており、主な操作はこのタッチパネルで行う。ただ、若干輝度が足りないせいか晴天時の屋外での視認性はあまり高くない。
カメラにSnapdragon 800が採用されていることからも想像できるかもしれないが、LYTRO ILLUMはカメラ上でかなりの処理を行う。撮影時に被写界深度を自動検出し、ピントの山から手前と奥を色分けしてライブ表示する機能があり、被写体を捉えてからピントリングを回してピントが合う範囲を微調整したりできる。また、撮影後の写真をモニターに表示し、タッチして任意の場所にピントを合わせる機能なども利用できるので、PCがなくても撮影後の写真の確認が可能だ。
Wi-Fiを搭載しており、iOS用アプリとの連携機能も用意される。Android版も開発中で、近日登場予定だという。
専用ソフトウェアのLYTRO DESKTOPは、Windows版とMac版を提供。どちらも利用できる機能に差はないが、LYTRO RAWファイルを元に、JPG、TIFF、および3Dのイメージを出力できる。被写界深度はスライドバーでF1相当からF16相当までに変更でき、ピントを合わせる場所やパースの変更などがマウス操作で簡単に行える。
気軽に買える値段ではないこともあり、ターゲットユーザーはプロからハイアマチュアとしているが、実際に撮って楽しんでみないとなかなか面白さが分かりにくいカメラだけに、より低価格なエントリーモデルの投入が期待されるが、初代機の日本での発売予定などは特にないという。Lytroでは、日本を重要市場と位置付け、カメラやPC周辺機器などで実績のある加賀ハイテックをパートナーに選んだというが、日本市場でどれだけのユーザーが獲得できるかに注目が集まる。
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