iPad/iPhoneボカロエディタがPC版と同等に 本格的になったヤマハの新アプリ「Mobile VOCALOID Editor」を使ってみた(1/3 ページ)
iOS向けVOCALOIDが第2段階に入った。ヤマハがiPhone/iPad向けに手がけたVOCALOIDエディタ「iVOCALOID」から5年。VOCALOID 3 Editor相当の機能を持つ「Mobile VOCALOID Editor」が4月3日、iOS向けに登場した。価格は4800円。2週間限定で3600円で提供中だ。
iVOCALOIDが登場したのは2010年8月。最大17小節まで、16分音符が使えない、使えるパラメータが少ないといった制限はあったが、シンガーも当初のVY1からVY2、蒼姫ラピス、メルリと増え、2014年8月には自動作曲機能を持つWebサービス「ボカロネット」との連動も果たした。
iVOCALOIDは16分音符が使えるようになったり、速いテンポに対応したりといった機能強化を続けてきたが、ボカロネットの細かい譜割りや曲の長さには十分には対応しきれず、ボカロネットで作曲した曲をインポートできないケースも見受けられた。
PC版と同等になった「Mobile VOCALOID Editor」
新しい「Mobile VOCALOID Editor」はデータベースはiOS向けに軽量化したものを使っているが、VOCALOID3のコントロールパラメータはすべて持っており、最大16トラックのVOCALOIDを同時に編集できる。バッキング、ブレスなども別トラックで動かせるので、単独でフルのVOCALOID調教が可能だ。シンガー別でブレスのオーディオデータも内蔵している。
自動作曲機能「ボカロデューサー」を持つクラウド音楽サービス「ボカロネット」との連携もiVOCALOIDから引き継がれている。iVOCALOIDのように長さや解像度、テンポの制限がなく、PC版VOCALOID Editorと同等であるため、自動作曲した作品はもれなくiOSアプリ側で編集できる。
iOSに対応するさまざまな楽器アプリ、オーディオアプリとの連携も可能だ。Audio Copy/Pasteというフォーマットに対応しているため、VOCALOIDによるボーカルを細かく調整して、GarageBandでバッキングをつけてミックスダウンし、YouTubeなどに投稿する──といったことも簡単にできる。これまでにもできたのだが、長さ制限があったり、ピッチやダイナミクス、トーンの細かい調整ができなかったり、使えるバーチャルシンガーが限定されていたりで、もうPCなしでいいや、とまでは言い切れなかった。
iVOCALOIDでは、iVOCALOID-VY1で作成したデータをiVOCALOID-VY2などに流用することができなかった。「Mobile VOCALOID Editor」ならば、プロジェクトの中の別トラックでコピペして、音高だけ変えてコーラスさせたりも可能。その歌手は標準搭載のVY1-Liteでもいいし、追加VOCALOIDをアプリ内課金で買って使ってもいい。
オプションで購入できるVOCALOIDは豊富だ。軽量版のVY1-LiteをフルバージョンにするVY1が1200円で、それ以外は一律で2400円。iVOCALOIDにもあったVY2、蒼姫ラピス、メルリに加え、ZOLAの3人がそれぞれ単独で、galacoはBlueとRed、そしてMew。男声4 種類、女声6種類が利用できる。本物の歌手である坂本美雨、柴咲コウの歌声がiPhone、iPadで自由に使えるというのも魅力の1つと言えるだろう。
これらはいずれもヤマハから販売しているVOCALOIDだが、他社製VOCALOIDを同じような形で追加することも検討中だ。将来的には初音ミク、メグッポイド、結月ゆかりといった人気ボカロがiPadで使えるようになるかもしれない。
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