太田智美がなんかやる

トイレットペーパーいざ出陣 二足歩行ロボットの格闘競技大会で試合してきた

 「ファイッ!!」

 神奈川県立青少年センターで9月24~25日、二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」が開催された。ROBO-ONEは2足歩行ロボットの頂点を決める大会、そしてROBO-ONE Lightは初心者でも市販のロボットで参加できる大会だ。

 2016年1月、筆者はプライベートで近藤科学のロボット「KHR-3HV」を購入。始めはねじの締め方も分からなかったが、ロボゼロ部の二名川師匠にアドバイスを受けながら夜中にもくもくとロボットを組み立てること1カ月。自分のロボット「てくてくぴょぴょーんきゅいーん!」が完成した。今回の試合はこのコと挑む。

1カ月間、深夜もくもくとロボットを組み立てる
二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 こうして生まれたのが二足歩行ロボット「てくてくぴょぴょーんきゅいーん!」

 「てくてくぴょぴょーんきゅいーん!」はトイレットペーパーロボット。頭はトイレットペーパーの芯でできており、トイレットペーパーの羽を身にまとっている。試合前に新しい顔と新しい羽を装着する。戦いの最中はこの羽が風を切り、試合後には羽がボロボロになる。そうした美学をこのロボットは持っている。

二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 後ろ姿
二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 戦いの傷がここに

 「ROBO-ONE」と「ROBO-ONE Light」に出場するのは2回目だ。「ROBO-ONE」は予選(走競争)を勝ち抜いた機体がバトルに進めるというもの、「ROBO-ONE Light」は初戦からバトルとなる。それぞれ約70~200ほどのエントリーがある。

 前の大会では1勝もできず完敗に終わったが、今回は少し違う。なんといっても、胸に巻いた状態のトイレットペーパーを付けるという前回はなかったアップデートが行われている。本当はここをカラカラ引っ張るとトイレットペーパーが巻きとれる仕様にしたかったが、うつ伏せから起き上がりのときにカラカラと紙が出てしまうのでそれはやめておいた。まずは初日に行われた初心者向けの大会「ROBO-ONE Light」をレポートする。

二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 新生てくてくぴょぴょーんきゅいーん!は胸に巻いた状態のトイレットペーパーが付いている
二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 今日も羽が凛々しい

 ROBO-ONE Lightは先述のとおり、トーナメント戦で初めからバトルができる。機体は1キロ以下および規定ルールにのっとった公認ロボットに限り参加可能。選手は赤チームと青チームに分かれ、1対1の勝負。先に3ダウン取った(3回相手の機体を倒した)方が勝ちとなる。

 初戦は同じ機体KHR同士の戦い。トイレットペーパー戦士「てくてくぴょぴょーんきゅいーん!」対、頭にトマトの模型を付けたロボット「HI-STANDARD」の勝負だ。

ROBO-ONE Light1回戦

 レフリーの「はじめ!」の合図で試合がスタート。接戦を見せるも1ダウン取られ、続いて2ダウン……このままストレート負けしてしまうのかと思いきや、トイレットペーパーの神様が舞い降りた。相手のロボットの足に付けられたサーボモーターの調子が悪く、歩行できなくなってしまったのだ。これはまさにトイレットペーパー戦士「てくてくぴょぴょーんきゅいーん!」の念力といっていいだろう。さすがは我がロボット。

 試合の途中に歩行審査(ロボットが二足歩行をできるかどうかの審査)が入り、相手が失格となってしまったため(歩行できなければ失格となる)、てくてくぴょぴょーんきゅいーん!がみごと1勝を勝ち取ることに! やはり胸に付けたトイレットペーパーが念力を送っていたのだろう。念力は強い。さすがはトイレットペーパー戦士だ。

二足歩行ロボットの格闘競技大会「ROBO-ONE」「ROBO-ONE Light」 左が筆者。中央のリングでロボットたちが戦いを繰り広げる

 こうして2回戦に進出。ロボット「LEE YOU CHAN A」との勝負だ。しかしオリジナル機体を作る技術と情熱を持った選手は強い。

 残り時間30秒を切っての決着というなかなかの戦いだったが、こちらは3ダウン取られ敗退。戦いというのはあっけないものだ。

ROBO-ONE Light2回戦

 今回は2回戦敗退となってしまったが、戦いはこれからだ。てくてくぴょぴょーんきゅいーん!は、次の戦いに向けてまた新たな1歩を踏み出す。そう、自転をしながらあの何重もの紙をしっかりと支える強く丈夫な頭と、眩しく光る白い羽を身に付けて。

 負けるな、てくてくぴょぴょーんきゅいーん!

 もう一度立ち上がれ、てくてくぴょぴょーんきゅいーん!

太田智美

筆者プロフィール

 小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入。小・中・高とピアノを専攻し、大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業。その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し修了した。

 大学院を修了後、2011年にアイティメディアに入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営・記事執筆などに携わり、2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属。プライベートでは約1年半、ロボット「Pepper」と生活を共にし、ロボットパートナーとして活動している。2016年4月21日にヒトとロボットの音楽ユニット「mirai capsule」を結成。

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ITmedia ニュースに配属された太田智美が、テクノロジーの力を信じてなんかやるという新連載。毎日るんるんしながら生きている。

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太田智美

小学3年生より国立音楽大学附属小学校に編入し、小・中・高とピアノを専攻。大学では音楽学と音楽教育(教員免許取得)を専攻し卒業する。 その後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に入学。人と人とのコミュニケーションで発生するイベントに対して偶然性の音楽を生成するアルゴリズム「おところりん」を生み出し、「おところりん:ソーシャルネットワークにおける偶然性を用いた音楽生成(Otocororin: a chance music for social network systems) (http://koara.lib.keio.ac.jp/xoonips/modules/xoonips/download.php/KO40001001-00002010-0075.pdf?file_id=44931) 」を修士論文として提出。同研究は、情報処理学会 第12回「Internet and Operation Technology(IOT)」研究会において学生奨励賞を受賞。 同大学院を修了後、2011年にアイティメディア株式会社に入社。営業配属を経て、2012年より@IT統括部に所属し、技術者コミュニティ支援やイベント運営、記事執筆などに携わる。2014年4月から2016年3月までねとらぼ編集部に所属。2016年4月よりITmedia ニュースに配属される。これまでの代表作は「世の中やっぱり金でした 71万円の大金を積んで誰よりも早く『iPhone 6 Plus』の使い勝手を検証してみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1409/10/news139.html) 」「スケスケでまるみえじゃないですか! 人によっては透明に見えるドレスを作ってみた (http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1502/27/news152.html) 」「あの日、Twitterのくじらが出なかったもう1つの理由 (http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1401/08/news082.html) 」「ゆとり世代が問う『好きなことをやって何が悪い!』(シリーズ) (http://www.itmedia.co.jp/keywords/yutori_generation.html) 」「はじめてのAI(連載) (http://www.itmedia.co.jp/news/series/5264/) 」など。 Twitter:@tb_bot (https://twitter.com/tb_bot)

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