MicrosoftのAIが「ミズ・パックマン」で全面クリア
米Microsoftの研究部門であるMicrosoft Researchは6月14日(現地時間)、「強化学習」採用の人工知能(AI)で、家庭用ゲーム機「Atari 2600」版の1980年代のゲーム「Ms. Pac-Man」(ミズ・パックマン)で99万9990という最高スコアを打ち出したと発表した。
201面でのこのスコアが最高点であることは、達成後スコアが0に戻ったことで判断した。
ミズ・パックマンは、1981年に人気ゲーム「パックマン」のクローンとして開発され、後にナムコに公認されたアーケードゲーム。ゴーストの動きがランダムだったり、フルーツも迷路内を移動するなど、オリジナルパックマンより難しい。
コンプリートに成功したのは、Microsoftが1月に買収したカナダのディープラーニング企業Maluubaのチーム。
同社が「Hybrid Reward Architecture」と呼ぶアーキテクチャを採用するこのAIは、150以上の単目的のエージェントとそれらのエージェントの情報に基いて総合的な判断をするトップエージェントで構成される。部下のエージェントはそれぞれパラレルに働き、自分にとって最善の決定をトップエージェントに報告し、トップエージェントはそれを総合して判断する。
例えば、多くの部下が「フルーツが右方向にあるから右に行きたい」と主張しても、2つの部下が「右に行くとゴーストがいるから左に行くべきだ」と主張すれば、トップは左に行く方を選ぶ。
Hybrid Reward Architectureは、米Alphabet傘下のDeepMindの「DQN」と同様に「強化学習」を使っている。強化学習は、「教師あり学習」と異なり正解を与えずにAIが出す答えを評価していくことで学習させるので、正解のない事象で最善策を決めるのに役立つ。
Microsoftは、強化学習採用AIエージェントは、高度で複雑な知的労働での意思決定支援に活用できるとしている。
変更履歴:当初、DQNでは強化学習を採用していないという記述にしていましたが、https://deepmind.com/research/dqn/を確認し、訂正しました。[2017/6/15 16:00]
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
2
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
3
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
4
GMO、PCのバックアップと電源オフ呼びかけ VPS利用者に きょう正午の攻撃予告受け
-
5
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
6
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
7
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
8
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
9
「若手はAI使うな」は“老害”なのか? 新人教育で「AI禁止」した企業の1年後
-
10
政府、サイバー攻撃の「緊急対策パッケージ」来週中に策定へ 高市首相がサイバー閣僚会議の初会合で指示
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR