中高生向け勉強動画、8000本を完全無料で……新サイト「MANAVIE」の勝算(1/3 ページ)
中学・高校生向けに勉強を教える講義動画約8000本を無料で閲覧できるWebサイト「MANAVIE」(マナビー)が7月10日に正式オープンした。塾講師などがYouTubeに投稿した講義動画のうち、質の高いものを選んで掲載。「大学入試センター試験8~9割は取れる」範囲をカバーしたという。
サービスの設計や名称は、閉鎖した同様なサイト「manavee」とそっくりだ。manaveeは、当時東大生だった花房孟胤(はなふさ・たけつぐ)さんが2010年にオープンし、NPOで運営していたサイト。東大生などが講師を務める無料の講義動画を1万本以上公開していたが、2017年3月に終了した。(「お金がかかるのは変」 無料の受験動画サイト「manavee」作った東大生 プログラミング未経験から5万人が使うサイトに)
新MANAVIEは、旧manaveeと名前は似せたが、まったく新しいサイトだ。開発したのは、旧manaveeに参加していた人気講師で、医師でもある佐藤智寛さん(Evoressio代表・講師名は「とらますく」)と、学生向け無料コピーサービス「タダコピ」を運営するオーシャナイズだ。
「manaveeは良いポイントをついていたサービスだが、組織運営がうまくなかった」と佐藤さんは振り返り、manaveeが目指したものを「大人が代わりに実現しようと思った」と話す。
manaveeの“失敗”
旧manaveeは、当時東大生だった花房さんが、「教育の地域格差、経済格差を解消したい」と2010年に立ち上げた。東大生などに声をかけ、大学の教室などで、大学受験対策の講義動画を撮影してはYouTubeにアップ。1万本以上を無料で公開し、manaveeのサイトからまとめて見られるようにしていた。
受験対策講義の無料動画が日本にほとんどなかった当時、「画期的だ」と話題を集め、最も多い時で月間110万ページビュー・約6万人に利用されていたという。
その後、無料~低価格で中高生向け講義動画を提供する企業や個人が急増。11年にリクルートが月額980円の授業動画サイト「受験サプリ」(現在のスタディサプリ)をスタートし、家庭教師のトライは15年、無料の映像授業サイト「TRY IT」を始めるなど大企業も参入した。塾講師や学生などの個人が講義動画をYouTubeでアップロードすることも珍しくなくなり、“教育YouTuber”と呼ばれる人も出てきた。
プロ講師をそろえた大企業のサービスと異なり、大学生ボランティアを中心にしたmanaveeの講義は「質にばらつきがある」と批判された上、NPOの組織作りに失敗するなど運営に行き詰まり、17年3月に閉鎖。花房さんはmanaveeの失敗の原因をサイト上で正直につづり、「貴重な告白だ」と話題になった。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
6
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
7
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
8
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
9
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR