「難しいからこそ需要がある」 AIが足に合う靴提案するマッチングシステム、開発の理由は?(2/2 ページ)
フットデジタイザで測定した足のデータをクラウドに送信すると、AIが先にアップしてあった靴のデータと照らし合わせて「おすすめの靴」をレコメンド。合っている靴の判定には機械学習を活用した他、プロのシューフィッターの協力も得たという。
マッチングシステムはまず靴売り場の販売員をサポートするツールとして展開予定で、今のところは販売員が最終的な判断や調整を行うことを前提としている。例えば靴選びに難航する「甲が高い」「足の幅が広い」といった悩みを持っている人の場合、足の形状に近いものの中から少し大きめの靴を候補に上げる。左右の足で大きさが異なる場合、左右それぞれ異なるサイズを販売できる店舗ならそれぞれの足に合うサイズを、百貨店など基本的に左右同じサイズしか販売していないところでは大きい方に合わせたものをマッチングする。
ちなみに記者がフットデジタイザで足を測定したところ、長さは左が23.0センチで左は23.5センチ、幅は左が7.9センチで右は8.8センチと大きく差がつく結果に。足幅が狭いこともあり普段履いている靴は22.5センチのものがほとんどだが、マッチングされた靴は23.5センチのものが中心だったため、特に左足は調整が必要になりそうだ。
サイズや幅が合わないといった問題については、マッチング結果を表示するアプリでも対応。マッチングした結果をベースに「同じサイズで幅が違うもの」や「同じ幅(ワイズ)でサイズが違うもの」などを探すことができる。広報担当の天野良香さんは「さまざまな靴をデザインで選んでも、実際に履いてみないと合うか、合わないかが分からない。その無駄を省きたい」と話している。
今後は実店舗に展開して多くの人に試してもらい、レコメンドのアルゴリズム改善を図るほか、シューデジタイザの計測時間の短縮など、さまざまな改良を加えていくという。システム開発に携わったエンジニアの張朕檳さんは「シューフィッターの経験を数値化していく。“職人の答え”を出せるようにするのがわれわれの目標」と話す。
また、廣橋社長は「まだスタート地点に立ったという感覚。ようやくお披露目できるところまできた」と話す。計測方法の改良も検討しており、現在は足を地面につけたフラットな状態で計測しているが、将来的には「パンプスを履いている時のように、かかとを上げた状態でスキャンする」「お客さんが履いてきた靴をスキャンする」といった方法も考えているという。
「お客さんは靴を形状だけで選んでいるわけではない。マッチングサービスを、色やデザインなどと同じ『靴選びの基準』の1つにできたら」(廣橋社長)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
【復旧】auで大規模障害 全国で通話・データ通信しづらい状態 緊急通報にも影響
-
4
GMO、不正アクセス実行犯の手がかりに懸賞金 1億5000万円規模
-
5
GMO不正アクセスの犯人サイト、ドメイン停止を確認
-
6
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
7
メアドを検索→AIで“その人専用フィッシングメール”を生成する手法、クリック率が約2.7倍に 7000人以上で実験
-
8
IPO目論見書に「AIは人類の存亡リスク」「コードの9割はClaude製」 Anthropicが示した規格外の見立て
-
9
Discord、公開サーバの会話をGoogle検索などの対象に プライバシーへの懸念も
-
10
So-net、会員情報約259万件が漏えい 一部メールサービスではパスワードも流出
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR