Ankerのキーパーソンに聞く(後編)
ポケモンGOと災害で「モバイルバッテリー」需要増 そのときメーカーは(2/2 ページ)
日本向けの商品も積極的に開発、任天堂コラボも
Ankerグループ全体の国別売上高を見ると、日本は米国に次ぐ2位だ。アンカーは日本向けにカスタマイズした製品にも取り組み、これまでにKDDIやポケモン社、人気スマホゲームなどとコラボしている。18年8月には任天堂の公式ライセンス商品として、携帯ゲーム機「Nintendo Switch」向けのモバイルバッテリーを投入した。
アンカーの猿渡執行役員は「もともとポケモン社とモバイルバッテリーなどで取引があった。そのご縁をきっかけにやりとりを進める中で、Switchを屋外で使うニーズを感じて提案に至った。ユーザーからの評価や、海外も含めた実績で(アンカーを)選んでもらえたのでは」と説明する。
「グローバルで企画しているその他の製品も、日本で順次導入したいと考えている。ただ、あまりにも日本市場に対して時期尚早だったり、海外とニーズが異なったりする場合は調整することもある。日本のユーザーからのフィードバックを得て、製品やサービスの改善につなげていきたい」(井戸代表取締役)
【訂正:2018年12月10日午前11時28分 追加取材に基づき、一部表現を修正しました。】
Ankerが米ニューヨークで10月に発表したUSB PD対応の超小型充電器「PowerPort Atomシリーズ」は、日本で今冬発売する予定だ。
ECサイトとともに、リアル店舗への注力も目指す
日本法人のアンカーは2013年設立。初年度から売り上げ目標10億円を本社から課せられるなど、決して楽ではない状況だったというが、井戸代表取締役は過去を振り返りながら「健全に発展している」と自信を見せる。
「18年でアンカーは設立から6年目になるが、たくさんの支持をいただけている。今年の売り上げ目標100億円も達成できる見込みだ」(井戸代表取締役)
同社の設立当初は、Amazon.co.jpで充電カテゴリー製品の販売に集中しつつ、先行する日本メーカーを追従する立場だった。現在は家電量販店での取り扱いも増えるなど、販売チャネルも徐々に拡大しつつある。そんな中でも、ユーザーの声を取り入れる姿勢は変わらないという。
「単にAmazonで集中的に製品を売るだけでなく、いかに日本のユーザーが抱える問題を解決できるブランドにするかで販売戦略を立てている。(中国本社の)スティーブン・ヤンCEOが言ったように、市場やユーザーの声をよく聞くことで製品開発も正しい方向に進められている」(井戸代表取締役)
井戸代表取締役は、日本市場では今後もECサイトがメインのチャネルになり続けると考える一方で、リアル店舗の販路を拡大することで、客が実物を確認してから購入できる環境を増やしたいと話す。
「これまではECサイトでスペックを確認して購買判断ができるようなユーザーが多かったが、ポケモンGOや災害などでモバイルバッテリーの価値を感じたようなユーザーは必ずしもそうではない。量販店や直営店舗でも、安心して買ってもらえるような環境を作っていきたい」(井戸代表取締役)
(前編はこちら)
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