「天然マグロ」の品質、AIが判定 職人の目利きと約85%一致
電通、電通国際情報サービス、双日は5月29日、AIの画像解析技術によって冷凍天然マグロの品質を判定するシステム「TUNA SCOPE」を発表した。水産加工業者がマグロの検品業務に使用したところ、判定結果の約85%が目利き職人の評価と一致した。職人の後継者が不足する中、勘と経験に基づく目利きの技術を後世に残す狙いがある。
天然マグロは、漁場や漁法によって色合いや鮮度が異なるため、職人が尾の断面を検品して良しあしを選別している。“一人前”になるには約4000匹の目利きが必要とされ、最低10年はかかるという。
電通ら3社は、同じ枚数のマグロの断面画像と、職人が4~5段階で品質を評価したデータを、約1カ月でAIに学習させた。このAIを活用し、品質を判定するスマートフォンアプリも開発。スマホをマグロにかざすと、身の締まり具合や脂の乗り方を分析し、品質を4段階で評価できるようにした。
このアプリを使って3月に実証実験を行い、(1)品質判定の精度、(2)最高品質と判断したマグロの市場評価――の2項目を検証し、一定の手応えを得たとしている。
(1)では、水産加工業者マルミフーズの工場にTUNA SCOPEを試験導入。マグロの検品業務に使用したところ、判定結果の約85%が“その道35年”の職人の判定と一致した。
(2)では、TUNA SCOPEが最高ランクと判断したマグロを「AIマグロ」と名付け、すし店「産直グルメ回転ずし 函太郎Tokyo」で5日間(3月27~31日)にわたって提供した。その結果、約1000皿を売り上げ、客の約89%が味に高評価を示した。
高評価を受け、実証実験終了後も機械学習を継続しており、「さらなる精度の向上と実用化を目指す」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
メルカリ、梨の転売疑惑に「盗品の出品は確認されず」 誹謗中傷には利用制限も
-
2
Anthropic、「Claude Opus 5」公開 Fable 5に迫る性能を半額で――サイバー安全策は緩和、拒否時は自動フォールバックも
-
3
「iPhone高騰」はこれからも続く? 中国CXMTに近づくApple、メモリ競合へのけん制が不発に終わりそうなワケ【後編】
-
4
「ニューロマンサー」実写ドラマ、Apple TV+で2027年1月配信開始へ
-
5
検索結果に「詐欺ではありません」と表示させる詐欺手口、警視庁が注意喚起 AI要約も餌食に
-
6
「こんなのに追われたら……」急斜面もやすやす爆走、中国製の車輪付き四足ロボのデモ動画が話題 最高時速20km超
-
7
海外の新作バカゲー「電車アタック」にマンガ家が感心した理由 ブッ飛んだ内容と完成度の高さ、そして“日本”
-
8
「めっちゃカメレオン」公式Discord乗っ取り 担当者PCがマルウェア感染、管理者が全員BANに 現在は復旧
-
9
暑さ対策が熱い! 「猛暑対策展」で感じた、転んでもただでは起き上がらない日本人のエネルギー
-
10
スーパーに並んだ「ごちゃごちゃ生成AIポップ」が物議 “看板王”こと、きぬた歯科院長「これはアリ」
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR