AWS、言語やプロトコルに依存しないインタフェース定義言語(IDL)「Smithy」をオープンソースで公開
この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「AWS、言語やプロトコルに依存しないインターフェイス定義言語(IDL)『Smithy』をオープンソースで公開」(2019年6月25日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
クラウド時代のアプリケーションは、複数のソフトウェアがAPIを通じて連携するアーキテクチャが主流になると考えられています。そのため、さまざまなソフトウェアにおいて正確かつ確実にAPIを実装することの重要性が高まっています。
AWSは、このAPIを定義する言語、またはその定義からAPIを実装するコードを生成するツールからなる「Smithy」β版をオープンソースとして公開しました。
SmithyのWebサイトから、その説明を引用しましょう。
Smithy is a protocol-agnostic interface definition language and set of tools for building clients, servers, and documentation for any programming language.
Smithyはプロトコルに依存しないインタフェース定義言語(IDL:Interface Definition Langugae)と、どんなプログラミング言語にも対応したクライアントやサーバ、ドキュメントなどを生成する一連のツールです。
つまりSmithyを用いてAPIを定義すると、そこからさまざまなプログラミング言語に対応したAPIのソースコードとドキュメントが生成されるわけです。それによって正確で確実に相互連携を可能にするソフトウェアの開発が容易になると期待されます。
SmithyはAWSの内部でIDLとして10年ほど使われてきたものをベースとしていると、次のように説明されています。
Smithy is based on an interface definition language that has been widely used within Amazon and AWS for over a decade.
SmithyはAmazonとAWSの内部で10年ほど広く使われてきたインタフェース定義言語をベースとしています。
プロトコルとプログラミングに依存しないことが大きな特徴
Smithyの大きな特徴は、プロトコルやプログラミング言語に依存しない点でしょう。
例えばIDLとして知名度が高く、実際に多く使われてもいるOpen APIは、RESTful APIのためのIDLとされています。
【参考記事(Publickey)】:RESTful APIの記述標準化を目指す「Open API Initiative」をマイクロソフト、Google、IBMらが立ち上げ。Swaggerをベースに
アプリケーション間で使われるプロトコルにはその他にもgRPCやGraphQL、MQTT、古くはXMLをベースにしたSOAPなど、さまざまなものがあります。
大型のアプリケーションであれば、こうした複数のプロトコルをそれぞれ適切な場所において適切な形で使い分けることになるでしょう。また、アプリケーションを開発するチームごとに得意なプログラミング言語や適切なフレームワークを用いることになるでしょう。
Smithyが単体でこうしたさまざまなプロトコル、プログラミング言語でAPIを実装することをカバーするとすれば、非常に有効なIDLとツールになるはずです。特に大規模な組織で開発を行っている企業などでは、定義とツールを一元化できる意義は大きいでしょう。
AmazonとAWSがSmithyのベースとなった技術を開発したのも、自社の大規模開発におけるこうしたツールのニーズが高かったためであることは間違いないと思います。
ただし、現状の公開されているSmithyはまだβ版のためか、どのプログラミング言語に対応しているのか具体的な説明は見つからず、またGitHubのリポジトリ内のコードをざっと見たかぎりでは、ツールのコードもまだ全てがそろっているわけではなさそうです。
今後のSmithyの成熟によって実際にどこまでカバーされるのか、注目されます。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
GMO、ランサム被害にあった顧客に新しいPC提供へ 犯行グループは1人の顧客情報公開か
-
2
NECのルータ「Aterm」、PHP脆弱性の影響なし 設定画面URLの「.php」は無関係
-
3
「楽天トラベル」に不正アクセス 顧客情報最大約260万件など流出か 予約者約3.6万件のクレカ情報も
-
4
Google、プライバシーポリシーに「Gmail」「Googleフォト」のデータを広告に使う例外を追加 回避方法は
-
5
GMO不正アクセス、犯人側は「27日に顧客のPC攻撃」予告 GMOが端末回収、ホワイトハッカーが解析中
-
6
「5年でバッテリーが使い物にならなくなる」は本当か テスラ「モデル3」5年目点検で分かったこと
-
7
GMO熊谷代表「社内ホワイトハッカーが事前に指摘」も対策遅れ、国に「能動的サイバー防御」要請 「責任転嫁では」SNSで批判も
-
8
「年齢は合ってますが、人間ではありません」 6歳の飼い猫に届いた“進研ゼミの案内” なぜ届いたのかベネッセに聞いた
-
9
GMO、攻撃者による情報公開を確認 顧客データ含むか調査中 追加の見舞金も検討
-
10
タイムズカー、お見舞金3000円の算定基準は? パーク24に聞いた
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR